本研究は新機軸の人工遺伝暗号を用いた翻訳合成系の創成を目的として行った。具体的には、開始反応専用の遺伝暗号表を人工的に作成し、開始反応に利用できる改変開始残基のバリエーションを増やす「二重遺伝暗号」と、普遍遺伝暗号表のコドンボックスを分割し天然アミノ酸と非天然アミノ酸とを共在させる「分割遺伝暗号」という二つの新規概念を考案し、これらの実験的実証を行った。さらに、これら二つの手法を組み合わせることで、翻訳に利用できるビルディングブロックの種類を飛躍的に高めた28種類以上人工翻訳合成系を創り出すことに成功した
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