研究課題
(1)AMP代謝経路関連タンパク質のin vitro解析前年度はAMP代謝経路構成遺伝子と同様にTK2285(ribokinase)の転写がヌクレオシドで活性化されることを明らかにした。本年度はAMP代謝経路を構成するAMPpaseとribose-1,5-bisphosphate isomerase(R15Pi)に加えTK2285の組換え型タンパク質のin vitro解析を中心に行った。・AMPpaseの解析AMPpaseはAMPのみを基質とすると考えていたが、CMPやUMPも基質とすることを明らかにした。またこれらの内、AMPのみによってアロステリック制御を受けた。・R15Piの解析R15PiがAMPおよびADPによって大きく活性化されることを明らかにした。また、京大理学研究科の三木研と共同でR15Piの結晶構造を明らかにした。活性残基やR15Piは基質結合により反応に適した構造へ変化することを明らかにした(構造解析についての論文はJ.Biol.Chem.で掲載決定)。これらの結果からAMP代謝経路はAMP/ADP濃度が高い低エネルギー状態などでNMPを分解しエネルギーを取り出す可能性や、外部から取り込んだNMPを資化する可能性等が考えられる。これらの結果をまとめた論文を現在投稿中である。・TK2285の基質探索大腸菌で大量発現させたTK2285を熱処理および各カラムによるクロマトグラフィーで精製した。様々なヌクレオシド・単糖・二糖・リン酸化糖・アミノ糖等に対する活性を検討した。その結果、TK2285はキシロースやキシルロースを含む幅広い単糖に対し活性を示した。NMP代謝経路との関連はまだ明らかになっていないが、この成果について現在論文作成中である。
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Journal of Biological Chemistry
巻: (in press)
10.1074/jbc.M112.349423
Current Opinion in Biotechnology
巻: vol.22, No.5 ページ: 618-626
DOI:10.1016/j.copbio.2011.06.010
Current Opinion in Microbiology
巻: vol.14, No.3 ページ: 307-314
DOI:10.1016/j.mib.2011.04.014