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2010 年度 実績報告書

細胞内で内在性遺伝子の発現を促進する人工転写因子の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22750151
研究機関京都大学

研究代表者

下川 浩輝  京都大学, 化学研究所, 助教 (70447928)

キーワードレンチノロール / 転写因子 / 転写活性化 / 小分子有機化合物 / 細胞膜透過性 / Sur2 / アダマンタン / iPS細胞
研究概要

本研究では細胞内で内在性遺伝子の転写を促進させることのできる小分子人工転写因子の開発を目的としてレンチノロールの改良、および小分子転写活性化ドメインの組み合わせによる転写促進活性の増強を試みた。
はじめに、転写促進活性と細胞膜透過性を改善した化合物の開発を目的として新たに6種類のレンチノロール類縁体の合成を試みた。具体的には、分子サイズの縮小と細胞内標的分子への選択性の増加を指向して、主にレンチノロールの分子内にあるアダマンタン基をより小さいアルキル基に置換した化合物を合成した。
これらの化合物の細胞膜透過性を評価するために細胞毒性を測定した。その結果、アダマンタン基をトシル基に置換した類縁体にレンチノロールと匹敵するぐらいの高い細胞毒性を有することがわかった。さら、細胞内標的分子であるSur2への結合を評価するために、この類縁体とビオチンの結合化合物を合成した。現在、申請者らが以前に確立した細胞内の転写活性化試験を用いて、この結合化合物の転写活性化能を検討中である。
レンチノロールと他グループが開発した転写活性化化合物を組み合わせることにより転写促進活性が増強されるかどうかを調べることを目的としてMappらが報告したイソキサゾリジン骨格を有する化合物(Buhrlage et al. 2009. ACS Chem.Biol.)を論文に従い合成した。現在、この化合物と上記のレンチノロール類縁体の相加効果が見られるかを検討するためのアッセイ系の最適化に取り組んでいる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cell-Morphology Profiling of a Natural Product Library Identifies Bisebromoamide and Miuraenamide A as Actin-Filament Stabilizers.2011

    • 著者名/発表者名
      Eriko Sumiya, Hiroki Shimogawa, Hiroaki, Sasaki, Masato Tsutsumi, Ken'ichi Yoshita, Makoto Ojika, Kiyotake Suenaga, Motonari Uesugi.
    • 雑誌名

      ACS Chemical Biology

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mitochondorial surface-specific fluorescent probe activated by bioconversion.2011

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Kawazoe, Hiroki Shimogawa, Ayato Sato, Motonari Uesugi.
    • 雑誌名

      Angew.Chem.Int.Ed.

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Chemical library screening identifies a small moleculethat downregulates SOD1 transcription for drugs to treat ALS.2011

    • 著者名/発表者名
      Murakami G, Inoue H, Tsukita K, Asai Y, Amagai Y, Aiba K, Shimogawa H, Uesugi M, Nakatsuji N, Takahashi R.
    • 雑誌名

      The Journal of Biomolecular Screening

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 海洋天然物Bisebromoamideによるアクチン線維の安定化2010

    • 著者名/発表者名
      住谷瑛理子・下川浩輝・佐々木宏明・末永聖武・上杉志成
    • 学会等名
      日本ケミカルバイオロジー学会第5回年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2010-05-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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