金属ナノ構造体は、形状に依存して表面プラズモンなどのバルクとは異なる特異な性質を発現する。とくに、立方体中空フレーム構造やナノリング構造は、粒径だけでなく、フレームやリングの微細な構造(太さなど)を制御することにより、容易に光学特性を変調することが可能である。このような金属ナノ構造体は、規則的に配列することにより、その周期性に依存した光学特性を付加的に発現することが期待される。本研究では、自己組織化単分子膜で表面修飾した金属ナノキューブをテンプレートとして電気化学析出により金属ナノフレームを、また、コロイド粒子の自発集積を利用してナノリング構造をそれぞれ作製し、これらの金属ナノ構造体の形状および周期的な配列制御を試み、光応答挙動の配列状態依存性などについて検討を行った。
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