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2010 年度 実績報告書

cross-ply構造を利用した高密着力を有する炭素系硬質薄膜被覆部材の創製

研究課題

研究課題/領域番号 22760079
研究機関広島大学

研究代表者

曙 紘之  広島大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50447215)

キーワード炭素系硬質薄膜 / 密着性
研究概要

本年度は,炭素系硬質薄膜の一つであるDLC薄膜に注目し,1層のみのcross-ply構造成膜を行い,実用に近い繰返し負荷に対しても高い密着力を有するcross-ply積層構造を有する炭素系硬質薄膜被覆部材の創製を更に進める目的で以下の通り実施した.
1.基材として一般的な構造用炭素鋼SCM440を選定し,板状試験片へと機械加工を行った.さらに炭素系硬質薄膜成膜に適した表面粗さまで機械的研磨を行った.
2.次にアルミナメッシュを用い,タングステンを添加した比較的軟質なDLC層をcross-ply構造に厚さ0.5μm成膜し,その後,タングステンを添加しない比較的硬質なDLC層を1.0μm成膜することにより,1層のみのcross-ply構造を有する被覆試験片を作成した.なお,成膜には一般的な炭素系硬質薄膜成膜手法の一つであるUBMS装置を用いた.また比較のため,タングステンを添加した比較的軟質なDLC層のみ,またタングステンを添加しない比較的硬質なDLC層のみの試験片も合わせて作成した.
3.作成した1層のみのcross-ply構造を有する被覆試験片の断面を走査型電子顕微鏡により観察することにより,被膜性状を確認した.その結果,本研究で提案した1層のみのcross-ply構造を有するDLC被膜には,被膜の割れや,基材界面での割れは確認されず,極めて良好な被膜が形成されていることを確認した.これにより,次年度において目標とするcross-ply積層構造への応用が十分可能であると考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 炭素系硬質薄膜被覆部材の疲労特性および破壊メカニズム2010

    • 著者名/発表者名
      曙紘之
    • 学会等名
      日本材料学会疲労部門委員会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2010-09-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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