研究課題
本研究は、自動車等の部品軽量化を目的とした高強度アルミニウム合金を効率よく作製できる新しい連続鋳造技術の開発である。特にアルミニウム合金の連続鋳造技術の開発に取り組み、安定した高品質鋳物を作製した。実際、欠陥混入量は少なく、鋳造組織は微細かつ球状で構成されていた。さらにこれらの結晶方位はほぼ一方向に制御された。ここでの開発では、まず連続鋳造機の冷却法案を自由に調整できるようにした。これより過冷却状態での連続急冷凝固が可能となった。型の温度制御を高精度で行えるようにヒータや温度センサーを多数適切な位置に取り付け、温度の調整を行なった。さらに鋳造速度を低速から高速まで幅広い範囲で調整できるように設計した。作製した鋳造サンプルの材料特性や材料強度特性について実験により詳しく調査した。特に高強度及び高延性材料の開発に必要な鋳造速度、型温、冷却条件を検討した。この結果、高強度・高延性アルミニウム合金鋳物を作製することができた。昨年度まで本研究に関連する研究成果は、研究論文(海外の査読付ジャーナル)10編、国際会議講演4件(招待講演含む)、国内学会発表6件であり、日本の学術・社会貢献に若干なりとも寄与したと考えている。今後、さらなる研究開発を進め、より高度な技術を取り組んだ洗練された連続鋳造技術を開発する予定である。そして、この技術を企業に移転することを計画しており、近年中の実用化を目指している。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (4件)
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