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2011 年度 実績報告書

量子ビーム併用による多機能薄膜評価技術の開発とPLD膜生成プロセス解明への展開

研究課題

研究課題/領域番号 22760090
研究機関鈴鹿工業高等専門学校

研究代表者

白木原 香織  鈴鹿工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (90435602)

キーワードレーザーアブレーション / 小型PLD製膜装置 / 高機能薄膜生成
研究概要

本研究の目的は,高機能薄膜アクチュエータ開発を見据えた,低環境負荷型機能性薄膜の創生および中性子線を用いた材料特性評価技術の確立である.昨年度,汎用品として比較的安価である排気系のみ構造体として購入し,その他は実験仕様を満たす必要最低限の設計を行い,部品・備品を購入して,PLD装置を製作した.本年度は,作製装置による製膜実験とTiNi合金のEBSP解析用の試料調整法について検討した.
・形状記憶合金(精密鋳造TiNi)薄膜の創生
Si基板上にTiNi堆積膜を生成する上での基板界面条件の一つとして,単結晶Si結晶方位を検討し,X線回折法によって薄膜成長方向の配向性の評価を行った.基板の方位によらず熱処理なしの場合では結晶相は非晶質であることが確認されたため,製膜後に熱処理を実施し結晶化を行なった.膜厚が薄い段階ではあるが,基板による膜成長方位には顕著な差異は確認できなかった。
・EBSP法を用いた膜界面の結晶学的評価法の高精度化
基板と膜との界面の結晶学的評価をEBSP法で行う.界面を高精度に評価するには膜生成状態を破壊することなく試験片を作成することが最も重要であるため,イオン・ビーム加工を用いた手法を用いて試料の作成を行なった.機械加工時の導入されるひずみの影響が大きいため,イオンの除去量がかなり必要であることがわかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

交付1年目に実験装置の設計および製作,2年目の23年度に製膜実験の実施.という当初の計画通りに研究は遂行できているため,おおむね順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

PLD装置をより安価に製作するという目的は達成できており,今後は膜創生過程を明確にするため,加熱システムやガス雰囲気の環境対応など,チャンバーに多種の実験環境を整備していく.これは,チャンバーを設計した際に,外部電源の取得口や観察窓等をあらかじめ計画していたため,今後の研究遂行に有効に活用することができる.
パルスレーザー発振装置を学内での借用で対応しているため,競争的資金の獲得によって,本装置占有のパルスレーザー発振装置の獲得を目指す.

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公開日: 2013-06-26  

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