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2011 年度 実績報告書

新しい運動学的方程式を基とした超音速流体音の直接数値計算手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22760132
研究機関神戸大学

研究代表者

片岡 武  神戸大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20273758)

キーワード格子ボルツマン法 / 運動学的方程式 / 数値計算 / 流体音
研究概要

圧縮性NS方程式の直接差分法による空力音の直接計算が様々な流れ場において行われ,いずれも良い精度で音場を評算できることが確認されてきた.しかしながら流体音となるエオルス音やエッジ音などの計算において,任意のレイノルズ数およびマッハ数に対して,変動の小さな音波の生成,伝播現象を完全に捉えるには非常に高精度の計算が必要であった.
そこで,本研究では運動学的方程式を用いた新しい数値計算手法を導入した.これは10年前に曽根により提案された衝突項を省いた無衝突型の運動学的方程式を基とした計算手法であり,一般によく用いられているBKW方程式を用いた格子ボルツマン法とは性質が異なる.例えば,格子ボルツマン法では,流れのパラメータを自由に設定する事ができないが,本モデルでは自由に設定可能である.また,超音速流れに対してより安定なスキームの特徴を有している.この計算モデルを実際に構築して数値流体計算スキームとしての利用を試み,流体音の計算に成功した.
具体的な流れの計算対象としては,エオルス音を発生する円柱をすぎる流れを取り扱った.比較的広い範囲のレイノルズ数に対して,発生する音波の振動数を基にしたストルーハル数が実験値とよく一致した.また,発生音波の振幅に関しても,流れのマッハ数が小さい時に有効な近似理論と一致し,ドップラー効果などの典型的な音波の特性もきれいに捉えられることを確認した.計算モデルは,.超音速流れの計算できるものと,亜音速流れ専用だが分子速度数の少ない計算速度の速いモデルの2タイプを開発した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Gas-flow simulations by novel lattice Boltzmann method2011

    • 著者名/発表者名
      T.Kataoka
    • 雑誌名

      Theoretical and Applied Mechanics

      巻: 60 ページ: 43-50

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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