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2011 年度 実績報告書

疎水性表面微細構造の最適化による層流域の抵抗減少効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22760134
研究機関首都大学東京

研究代表者

小方 聡  首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (50315751)

キーワード流体工学 / マイクロ・ナノデバイス / 抵抗減少 / 固気液界面 / 疎水 / すべり境界条件
研究概要

本研究では壁面の親水性と疎水性,及び流れが気液界面に及ぼす影響,さらには気液界面の挙動が流動に与える影響を実験的に明らかにすることを目的として可視化実験を行った.流路の底部にガラス管を設置し,ディスペンサーによって圧力を制御しガラス管端面に気液界面を形成させた.界面のサイズの影響を明らかにするために,ガラス管の内径は0.2,0.5,1.0mmの3種類を使用した.また親水性と疎水性の違いも把握するため,ガラス管は撥水処理を施したものと撥水処理を施していないものを使用した.実験は,静止場における気液界面観察,流動場における気液界面観察,気液界面が流動場に与える影響の可視化の3つに大別される.静止場における気液界面観察では,鉛直方向に設置したガラス管の下端内部に気液界面を形成させ,界面の時間経過による上昇を顕微鏡で観察した.流動場における気液界面観察では,気液界面の形成過程および圧力制御した気泡界面の挙動を供試流体にトレーサー粒子を混入させることで可視化した.気液界面が流動場に与える影響の可視化では,気液界面近傍の流れをPTV解析によって明らかにした.
本研究の結果,以下の知見を得た.
(1)気泡を壁面に留め,流動の抵抗低減効果を望む場合,壁面は親水性より疎水性の方が気液界面が安定するため適している.
(2)壁面に沿った気液界面は主流の影響を受けて特徴的な挙動を示し,親水性の場合,様々な軌跡を描くのに対し,撥水性は安定した渦の軌跡を描く.
(3)気液界面の流動は主流に影響を与えることが分かり,気液界面の流動が抵抗低減効果が生じるメカニズムの一つとして,非常に重要な役割を担っているということが明らかになった.
これらの結果は本研究によって始めて明らかにされたことであり,疎水性表面微細構造による抵抗減少効果の最適化応用に関する指針を得た.よって,本研究結果は工学的・工業的に非常に意義があると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 疎水性微細構造に形成されるマイクロバブルによる流れの抵抗低減2011

    • 著者名/発表者名
      高橋智史, 小方聡
    • 学会等名
      COMSOL conference 2011 Tokyo
    • 発表場所
      秋葉原UDX(東京)
    • 年月日
      2011-12-02
  • [学会発表] マイクロチャンネル内流れにおける壁面性状の影響2011

    • 著者名/発表者名
      川合智大, 小方聡
    • 学会等名
      日本機械学会2011年度年次大会
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2011-09-12

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公開日: 2013-06-26  

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