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2011 年度 実績報告書

ナノ粒子の比熱容量測定による低次元デバイ理論の実験的検証

研究課題

研究課題/領域番号 22760159
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

阿部 陽香  独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 研究員 (70462835)

キーワードナノ粒子 / 比熱容量
研究概要

本研究の目的は、ナノ粒子の微小熱容量測定を実現することにより、0次元系における物質の熱的性質を実験的に検証することである。本年度は、主に、(1)前年度、試作を行なった小型セルの改良、(2)比熱容量計測システムの整備とその最適化についての検討、(3)ナノ粒子を用いた比熱容量測定、を行なったので報告する。詳細は以下の通りである。
(1)小型セルの改良
前年度は、熱容量測定のベースとなる試料セル自体の熱容量を抑えるために、既存の試料セルよりも質量が1/6程度である小型セルを試作した。今年度は、測定試料であるナノ粒子が空気中に飛散しやすいため、セルに封入後、再度取り出して封入する作業を省くために、白金測温抵抗体と加熱用ヒーターの部分と、試料を封入する部分が切り離せるような形状の小型試料セルを設計し、試作した。この構造により、容易に測定試料を変えることができ、測定の簡便化が期待できる。
(2)比熱容量計測システムの整備とその最適化についての検討
昨年度に引き続き、微小熱容量を検出するために、断熱制御に必要なPID制御をソフトウェア方式にすると共に、リアルタイム自動制御可能な比熱容量計測システムの構築を進めた。本年度は、試料の温度測定の応答速度について、測定プログラムに改良を加えた。
(3)ナノ粒子を用いた比熱容量測定
パルスチューブ冷凍機式断熱型熱量計を用いて、金ナノ粒子の比熱容量測定を行なった。測定温度範囲は23K~300Kである。金ナノ粒子は、純度99.9%、粒径100nm以下であり、約2gの試料を用いた。測定結果より、温度300Kでは、バルクの比熱容量値0.129 J K^<-1> g^<-1>[1]に対して0.157 J K^<-1) g^<-1>となり、比熱容量は大きくなる傾向が確認された。
参考文献[1]:新編熱物性ハンドブック、日本熱物性学会編、養賢堂

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公開日: 2013-06-26  

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