研究概要 |
対地適応システムに必要な機能として,衝撃吸収と地形に適応した形状の実現に着目し.以下の研究を行った. (1).3本脚の機構モデルを利用した衝撃吸収動作の実験 前年度までの成果を踏まえ,提案する平行リンク機構を3組搭載した機構を開発し.段差のある地形において,衝撃吸収能力と着地後の胴体支持機能を有することを加速度センサと画像解析により実験的に確認した.センサとしては可撓性のワイヤを用いたウィスカセンサ,加速度センサを用い,脚先の接触状況を検出し,その情報を制御に利用した. (2)飛行ビークルに搭載した脚機構による,空中での脚動作の確認と,不整地への適応動作の確認 模型ヘリコプターを利用した飛行可能な機構を製作し,実際に限られたペイロード内で離着陸が可能であり,空中での動作が可能であることを確認した.さらに,この機能を利用して,段差のある不整地に適応して離着陸が可能であることを確認した. (3)自由度を削減した5自由度の機構を用いた不整地適応機構の考案と機構モデルによる動作検証 歩行用多脚ロボットの脚の自由度としては,脚先端の位置を指定するため1脚当たり3自由度を有することが普通であったが,飛行ビークルの対地適応機構として使う場合,飛行ビークル自体の移動能力も利用できるため,必要な自由度が少なくて済むはずである.そこで5自由度からなり,脚先の3か所を相対的に駆動可能な機構を提案し,実機によりその実現可能性を提案した.
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