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2011 年度 実績報告書

通信制約を考慮したハプティックネットワークの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22760215
研究機関青山学院大学

研究代表者

名取 賢二  青山学院大学, 理工学部, 助教 (70545607)

キーワードハプティクス / ネットワーク化制御 / 通信制約 / むだ時間 / バイラテラル制御
研究概要

本年度は、通信制約を考慮したハプティックネットワークの構築に必要となる要素技術の中で、従来から提案しているむだ時間補償法を実装したむだ時間システムにおけるモデル化誤差についての研究、同様のシステムにおけるむだ時間の有限次元近似を用いた極配置に基づく制御系設計の研究に主として取り組んだ。また、通信遅延を有するバイラテラル制御システムの新しい安定解析法に関する研究にも取り組んできた。まず、モデル化誤差についての研究では、システム内の状態観測器のパラメータ設計による定常偏差抑制手法を提案した。この手法により、簡易なパラメータ設計を行うことで定常偏差を効果的に抑制することが可能となった。次に、むだ時間の有限次元近似を用いた制御系設計についての研究では、むだ時間要素の有限次元近似を用いて閉ループ伝達関数を有限次元化し、近似極計算を行う制御系設計法を提案した。この設計法により、提案しているむだ時間補償法を実装したむだ時間システムにおいて、制御性能を詳細かつ簡易に設計することが可能となった。最後に、通信遅延を有するバイラテラル制御システムの新しい安定解析法に関する研究では、従来はあまり考慮されていなかった通信遅延存在下におけるバイラテラル制御システムの閉ループ安定性を、近似極計算により詳細に解析することが可能な安定解析法を提案した。この解析法により、バイラテラル制御システムの閉ループ安定性に基づく制御系設計を簡易に行うことが可能となった。以上の成果により、ハプティックネットワーク構築において最も深刻な通信制約である通信遅延(むだ時間)を陽に考慮した安定解析法、制御系設計法、定常偏差抑制手法が確立された。これらの成果と前年度に得た成果を統合したハプティックネットワークの総合的な性能検証についても既に取り組んでおり、良好な結果が得られている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] A Design Method of Time-Delay Systems with Communication Disturbance Observer by Using Pade Approximation2012

    • 著者名/発表者名
      Kenji Natori
    • 学会等名
      The 12th IEEE International Workshop on Advanced Motion Control (AMC2012)
    • 発表場所
      Sarajevo (Bosnia and Herzegovina)
    • 年月日
      2012-03-25
  • [学会発表] 通信遅延を有するバイラテラル制御システムの安定解析法の提案2012

    • 著者名/発表者名
      名取賢二
    • 学会等名
      電気学会産業計測制御研究会
    • 発表場所
      横浜国立大学(神奈川県)
    • 年月日
      2012-03-07
  • [学会発表] 通信外乱オブザーバを用いたむだ時間制御システムのモデル誤差が安定性に及ぼす影響に関する一考察2011

    • 著者名/発表者名
      名取賢二
    • 学会等名
      第54回自動制御連合講演会
    • 発表場所
      豊橋技術科学大学(愛知県)
    • 年月日
      2011-11-19
  • [学会発表] A Reduction Method of Steady-State Errors in Time-Delay Systems with Communication Disturbance Observer2011

    • 著者名/発表者名
      Kenji Natori
    • 学会等名
      The 37th Annual Conference of the IEEE Industrial Electronics Society (IECON2011)
    • 発表場所
      Melbourne (Australia)
    • 年月日
      2011-11-09

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公開日: 2013-06-26  

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