研究課題
本研究では,次世代の移動通信システムにおいて,情報理論に基づく新しい多元接続方式を確立するため,低符号化率の誤り訂正符号とユーザ個別のインターリーバによりユーザ分離を行うインターリーブ分割多元接続(IDMA)の高度化を検討する.本年度は,1. 送受信機構成の最適化の実験による実証,2. システム性能の評価と実現のための要求条件の明確化,に焦点を絞り研究を行った.具体的な内容は以下の通りである.1. IDMA送受信機構成の最適化の実験による実証平成23年度で検討した送受信機の最適構成について,ハードウェアに実装し,その実現性について実験により検討した.具体的には,ハードウェアとしてプログラム可能な集積回路であるFPGAを用いて広帯域MIMO-IDMAの伝送実験を行い,回路規模や動作速度,性能について評価を行った.また,移動通信特有のマルチパス伝搬路も回路上でエミュレートすることで伝送特性の評価を行い,FPGAで実現する上での課題も含めて送受信機の最適構成について総合的な観点で検討を行った.2. システム性能の評価と実現のための要求条件の明確化各ユーザからチャネル情報がフィードバックされた際に,最適なユーザ選択,リソース割り当て,インターリーバのみが異なるIDMAストリームの多重数などの回線制御の効果について計算機シミュレーションで評価を行い,システムスループットの観点で要求条件について検討を行った.また,チャネル推定用のプリアンブル設計における要求条件を明らかにし,特性比較を行った.実際のシステムを想定したマルチセル環境での評価についても検討を行った.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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