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2011 年度 実績報告書

社会システムにおける協力行動誘導手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22760289
研究機関富山大学

研究代表者

池本 有助  富山大学, 理工学研究部(工学), 助教 (10377822)

キーワード協力行動 / 群ロボット / 役割分担
研究概要

これまで,協力行動のひとつである役割分担の数理モデルでは,現象を再現するようにモデル化を行なった.これは,生物実験データと比較検証し,モデルの妥当性を確認するためであった.そこで得られた示唆は,個体の内部パラメータの一つが,社会システムと個体の行動を結ぶ価値判断基準の役割を担っているという仮説であった.
次の段階として,価値判断基準を担う内部パラメータがあれば,集団としての高効率な役割分担が実現されることを示すことを試みた.具体的には,役割分担の数理モデルを群ロボットの採餌行動制御手法に適用した(Ikemoto et al. 2010).それにより,システム自身が集団パフォーマンスを上昇させるように,役割分担するか,又は役割分担をしないかを自律的に選択することが可能な役割分担アルゴリズムを構築した,さらに,統計力学的解析によって,提案するアルゴリズムの最適性を示した.加えて,計算機シミュレーションによって,提案アルゴリズムの有効性を確認した.
また,シミュレーションでは,総採餌量が増加するように,役割分担又は,役割分担しないかを自律的に選択する振る舞いが確認できた,さらに,数理解析によって,タスク効率の向上性を証明した.これらの解析結果から,実際のシロアリにおいても,内部パラメータの値が社会と個体を結ぶメディエイタとして存在し,個体行動に対する価値を推定する機構を担う,という定量的議論を展開した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

提案アルゴリズムの定式化をし,有効性をシミュレーションで確認した.しかしながら,提案アルゴリズムのロボット実機への実装に時間を要しているため.

今後の研究の推進方策

ロボット実機を含めた実験システムを速やかに構築し,実験を行う.

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公開日: 2013-06-26  

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