研究課題
・光ファイバ式蛍光免疫計測システムでのアレルゲン等の含有するタンパク質計測方法の検討光ファイバ型プローブの側面に捕捉抗体を固定化し、検出対象抗原、蛍光標識抗体の順にプローブを浸漬することで免疫複合体を形成する手法を確立した。モデル成分として、チリダニ科コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)由来のタンパク質Derf 1を測定対象として評価を行った。マイクロ流体デバイスに組み込む前段階として、光ファイバプローブとキュベットでの評価を行い、従来法との比較を行った。さらに、複数種の抗原抗体反応を一括で計測するため、光ファイバプローブをガラス基板上に作製した貫通穴に光ファイバを複数接続し、マルチアレイ化した計測デバイスを作製した。・マイクロ流体デバイスを用いた気相成分計測システムへの集積化の検討平成22年度においてのマイクロ開口を有する粒子状物質の捕捉のためのマイクロ流体デバイス、気相・液相の混相流を用いたタンパク質抽出のためのマイクロ流体デバイスの確立した要素技術を集積化した流体デバイスを作製し、環境中に存在するモデル成分であるコナヒョウヒダニのダニアレルゲンなどの微小粒子状物質の成分計測が可能なマイクロ流体システムの構築を行った。マイクロ流路内での抗原抗体反応により、目的物質の計測を実現することができた。本研究で目的としていた、空間中に様々な種類・濃度分布で浮遊するアレルゲンをリアルタイムで計測がすべて単一デバイス上で実現できるマイクロ流体システムの構築は、アレルゲンのみならず多種の生体分子の分析方法を提案する極めて独創性の高いものである。今後、環境医学に貢献できる新しい環境モニタリングマイクロ流体システムとして応用を目指す。
すべて 2011
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