研究概要 |
本研究の目標である無限次元コントローラの離散化について,前年度で得られた「有限個のパラメータによる離散化」の研究をさらに推し進め,圧縮センシングの概念を応用した「制御器・制御則のスパース表現」という新しい方法の基礎を築くことができた.Newcastle大学のD.Quevedo氏やAalborg大学のJ.Ostergaard氏,京大の林和則氏,阪大の松田崇弘氏らとの共同研究により,ネットワーク化制御系や遠隔制御系などにおける通信制約を考慮した最適制御法を提案し,IFAC World Congress 2011やCOIA 2011, ICASSP 2012などの国際会議や,IEEE Communication LettersおよびIEICE Trans.on Fundamentalsなどの論文誌に成果を報告した.さらに,電子情報通信学会ソサイエティ大会にて,本研究に関連する話題の招待講演(パネルセッション)を行った.また,サンプル値制御理論にもとづく信号処理についても,その成果がIEEE Trans.on Signal ProcessingやSICE JCMSI, Applied and Computational Mathematicsなどの論文誌へ掲載され,「制御理論によるディジタルシステムの設計」が当該研究により大幅に前進した.
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