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2011 年度 実績報告書

交通手段間での経路選択行動の相互干渉を考慮した都市道路網の再整備

研究課題

研究課題/領域番号 22760388
研究機関名古屋大学

研究代表者

三輪 富生  名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (60422763)

キーワード交通計画 / 経路選択行動分析
研究概要

都市道路網は徒歩や自転車と自動車が通行し,現在は歩道や自歩道もしくは路肩と車道に走行位置が実質的に分離されている.しかし,自動車の小型化や自転車交通の増大が進む近い将来においては,車道の一部を自転車道や歩道に変更するような道路空間の変更によって,都市道路網の利便性を高められる可能性がある.ただしこのとき,同じ道路区間を走行する交通手段間で相互に干渉し合うため,道路網整備案の評価には各交通手段でのサービスレベル変化を同時に考慮しなければならない.
平成23年度は,自転車の利用と自動車,鉄道,徒歩といったその他の交通手段との競合,および自転車走行帯の整備が自動車ネットワークの混雑に与える影響や,鉄道アクセスに与える利便性向上を考慮するため,詳細な自転車経路選択行動を明示的に扱った交通手段-経路選択行動統合モデルを構築した.さらにこのモデルを交通均衡配分モデルに組み込むことで,自動車との相互干渉を考慮した自転車走行空間の交通需要予測システムを構築した.
さらに,構築した需要予測モデルを,名古屋市内の交通需要および道路ネットワークデータに適用した.この結果,現在名古屋市で進められている自転車走行空間の整備ネットワークでは,自転車を代表交通手段として利用する割合が増加するが鉄道の端末としては利用されにくく,むしろ鉄道利用者が減少する可能性があることや,今後の整備により自動車利用者の1~2%の減少と自転車利用が5%程度増加することなどが示された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は研究実施計画に挙げた全ての項目が実施でき,当初の想定通りの結果が得られている.

今後の研究の推進方策

昨年度は計画通りに研究が実施できたが,詳細にモデル化された自転車での経路選択行動と比較して,自動車の経路選択行動は旧来の簡単なモデルにとどまっている.そこで,本年度は,自動車を利用した場合のドライバーの経路選択行動を詳細にモデル化し,これを組み込んだミクロシミュレータを構築する.これにより,昨年度までの均衡配分モデルと比較して,より現実的な交通状況変化を反映した分析が可能になる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 名古屋市における自転車走行空間の利用意向調査と整備効果の分析2011

    • 著者名/発表者名
      三輪富生, 山本俊行, 森川高行
    • 雑誌名

      都市計画論文集

      巻: No.46-3 ページ: 793-798

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The Impact of Automated Truck Lanes on Intercity Expressways : A Study Using Hybrid Simulator2011

    • 著者名/発表者名
      Xun SUN, Tomio MIWA, Takayuki MORIKAWA
    • 雑誌名

      Journal of Transportation Systems Engineering and Information Technology

      巻: Volume 11,Issue 3 ページ: 32-42

    • DOI

      10.1016/S1570-6672(10)60120-1

    • 査読あり
  • [学会発表] 自転車の利用経路に対する意識に関する基礎的研究2012

    • 著者名/発表者名
      平野泰博, 三輪富生
    • 学会等名
      平成23年度土木学会中部支部研究発表会
    • 発表場所
      信州大学長野(工学)キャンパス
    • 年月日
      2012-03-08
  • [学会発表] 名古屋市における自転車走行空間整備の評価に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      三輪富生, 中井陽平, 寺澤匡史, 森川高行, 山本俊行
    • 学会等名
      第43回土木計画学研究・発表会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2011-05-29

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公開日: 2013-06-26  

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