研究課題
1)住宅団地の「暮らしやすさ」に関する指標と人口動態の構造分析前年度に選定した和歌山県和歌山市の郊外住宅団地12団地の住民を対象に、「暮らしやすさ」関する指標や、「ソーシャル・キャピタル」形成に関する指標について住民意識調査を実施した。調査から得られた各団地の物的環境、社会的環境の評価結果について、「暮らしやすさ」-「ソーシャル・キャピタル形成」-「人口維持」という構造モデルを検討し、これらの構造モデルについて、変数間の因果関係を検証するのに有用な統計手法である構造方程式モデリングを用いて分析した。その結果、物的環境(交通条件、インフラ条件等)と社会環境(近所づきあい、地域活動の活発さ等)の双方の評価結果が高い団地ほど、継続居住意向が強い、すなわち人口維持につながることが明らかとなった。さらに、その中でも社会環境の方がより優位に継続居住意向に寄与していることも明らかとなった。2)地方都市の郊外住宅団地の人口維持に向けた方策や課題の提示上記の結果から得られた知見を整理し、地方都市の郊外住宅団地の人口維持に向けた方策や課題を提示した。具体的には、(1)個々の郊外住宅団地内の集約(団地周辺部に拡大したインフラの整っていない地区の集約化)、(2)郊外住宅団地間の再編(物的環境による絞り込みに加え、社会環境の評価の高い=継続居住意向の強い団地への撤退も含めた再編)モデルを提示した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件)
環境情報科学
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