研究課題/領域番号 |
22760487
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
笠原 一人 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (80303931)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 建築史・意匠 / モダニズム / 京都 / 家具 / 工芸 / 宮崎家具 |
研究概要 |
本年度は、武田五一や本野精吾、上野伊三郎、藤井厚二など、1920年代から30年代に京都を拠点に活躍した建築家らと関わりのあった、他分野の組織や団体との関係や活動に焦点を当て、著書や雑誌に掲載された論考や作品、一次資料の調査を行った。特に京都の老舗、宮崎家具店と建築家との協働に注目して調査を行った。 その結果、1920年代から30年代にかけて、京都を拠点とした建築家が、家具や工芸などの建築以外の分野の作家や組織と協働し、建築にとどまらない生活空間全体のデザイン活動を展開したことが明らかになった。 そこで生み出された家具や工芸は、モダンで近代的なものではあったが、同時に京都の伝統的な技法や産業に支えられたものであった。つまり、近代化と京都の伝統産業が融合したところに生み出されたものであった。またそれが建築家と家具店という事業家との協働によって継続的に行われたのは、小さなしかし親密度の高いコミュニティを基盤とした京都ならではのものだったと言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1920年代から30年代にかけての京都における建築家の活動については、概ね明らかになってきた。それは、図書館や資料館、当時の関係者らの協力により、比較的スムーズに作品の見学や資料入手が実施できているためである。
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今後の研究の推進方策 |
1920年代から30年代の建築活動は、建築以外の家具や工芸など分野との協働で行われていることに特徴がある。建築以外の分野についての調査はまだ不足しているため、今後さらに行う予定である。また施工業者や教育活動についての調査についても行う予定である。
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