• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

イットリウム系高温超伝導薄膜の臨界電流ーひずみ特性を支配する微視的要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22760522
研究機関京都大学

研究代表者

菅野 未知央  京都大学, 工学研究科, 助教 (30402960)

キーワードYBCO / ひずみ効果 / 単結晶膜 / 臨界電流
研究概要

YBCO単結晶膜に圧縮ひずみを負荷する準備として、SrTiO3(STO)基板をCu-Be板に接着し、4点曲げによりひずみを負荷する装置を導入した。種々の接着剤を用いて、基板をCu-Be板に固定し、基板上に貼付したひずみゲージにより、基板表面に発生しているひずみをモニターした。その結果、エポキシ系樹脂Stycast2850と硬化剤LV24を用い、硬化条件を最適化することにより、-0.6%までのひずみ負荷に成功した。
STO基板上にYBCO膜をPLD法で成膜し、電極付けのためのAu蒸着および、接触抵抗低減のための酸素アニールを施したサンプルを作製した。4端子法による臨界電流測定および測定部の直近にひずみゲージを貼付可能であるようなパターンを有するガラスマスクを設計した。これを用いて、フォトリソグラフィーにより、ブリッジ形状を有するYBCO膜を形成した。
上記サンプルをCu-Be板に接着し、4点曲げ法によりYBCO膜に圧縮ひずみを負荷した状態で臨界電流を測定した。その結果、自己磁場下において圧縮ひずみに対して臨界電流がべき乗則に従う振る舞いを示し、-0.15%の負荷ひずみにおいて臨界電流がピークを持つことが確認された。
以上の結果から、単結晶基板上の超伝導薄膜に対して、ひずみを負荷した状態で臨界電流を測定する実験システムの確立に成功した。今後は、磁場を印加した状態での臨界電流のひずみ感度の変化に着目して研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] STO単結晶基板上のYBCO薄膜の輸送特性に及ぼすひずみの影響2010

    • 著者名/発表者名
      菅野未知央
    • 学会等名
      低温工学・超電導学会
    • 発表場所
      川崎市産業振興会館
    • 年月日
      2010-05-12

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi