研究課題
多機能な複合クラスタービームの形成技術を開発し、これを用いた新規のナノ材料創成・加工技術基盤を開発することを目的として、平成22年度に設計導入した、常温常圧における物質の態(固体・液体・気体)を問わず混合した複合クラスターを生成するための複合クラスター形成装置を用い、液体・気体混合複合クラスターの生成・照射試験を実施した。新たな複合クラスターとして液体(α-トリクロロエタン)・気体(Ar)複合クラスターの生成を試験し、四重極質量分析装置を用いて実際に複合クラスタービームが生成できることを示した。また、CH3OH-Ar複合クラスターのSi基板への照射により放出された二次イオンを評価した結果、二次イオン強度がArクラスター照射の場合に比べて約1桁高く、CH3OH-Ar複合クラスターが二次イオン質量分析用一次ビームとして有効であることを示した。異種気体混合複合クラスターの生成とその応用に向けた研究では、ClF3-Ar複合クラスターイオンビーム照射によるSiおよびSiO2エッチング速度のクラスターサイズや加速エネルギー依存性を評価した。これによりエッチングに対するClF3の利用効率はサイズによらず1分子あたりのエネルギーに依存することを示した。また、イオンビーム技術関連の国際・国内学会において、複合クラスターの生成や応用に関する研究発表を行い、国内外の研究者と意見交換するとともに、複合クラスタービーム形成とその応用に関する情報収集を行った。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Surface and Interface Analysis
巻: Vol.44,No.1 ページ: 522-524
DOI:10.1002/sia.5092
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Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B
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DOI:10.1016/j.nimb.2011.08.061
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