次世代型のレアメタル選択的バイオキャッチャーの創製をめざし、細胞表層工学により創製してきたレアメタルバイオキャッチャーを基盤とし、これに選択性を付与することを試みた。大腸菌由来モリブデン結合タンパク質(ModE)の金属結合に関わる6つのアミノ酸残基に着目し、変異を導入したModE変異体の細胞表層提示を行った。構築したModE変異体提示酵母の中で、T163Yの変異を導入した株はタングステン選択的吸着能を示した。また、リチウムイオン吸着酵母を創製するため、リチウムイオン結合タンパク質の細胞表層提示やリチウムイオン吸着ペプチドのスクリーニングを試みた。25アミノ酸からなるランダムペプチドライブラリーの中から、リチウムイオン耐性を指標に選抜を行ったところ、リチウムイオン耐性酵母が得られ、細胞表層提示したペプチドによりリチウムイオンを吸着していると考えられた。
|