西洋ワサビ由来ペルオキシダーゼの酵素反応により過酸化水素存在下でゲル化し、生体内ではタンパク質分解酵素によって徐々に分解するゼラチン誘導体を腹膜播種治療用の抗ガン剤徐放担体として評価した。その結果、このゼラチン誘導体ゲルに関して有益な知見を得るには至らなかった。一方で、新たな材料として、体液中に存在するアミラーゼにより分解可能なアミロペクチンにフェノール性水酸基を導入した新しいゲル材料の開発に成功した。このゲルは、アミラーゼを含む血清存在下で溶解することを見出した。また過酸化水素を直接添加しなくても、グルコースを添加することでゲル化が生じる新しいゲル化法の開発
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