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2012 年度 実績報告書

ナノオーダー精度を有する大型軽量熱安定CFRP製鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22760627
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

小柳 潤  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (60386604)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワードCFRP / 複合材料 / 鏡面精度 / 耐久性
研究概要

ガラス製の鏡は密度が比較的高いため,衛星搭載時に大きさが制限されてしまうが,比剛性の高いCFRPを鏡として使用できれば,大幅な軽量化,もしくは鏡を大きくすることができる.しかしCFRPミラーの鏡面精度の長期保持性能,温度変化に対する安定性は研究されていないため,本研究にてこれを調査した.
シアネート樹脂を用いたオールCFRPミラーを製作し,その面精度を様々な環境で測定した.納入直後の面精度測定では20nmRMSであり,赤外線のミラーとしては使用できる可能性があることを示唆した.高温・高湿や真空などの様々な環境下にCFRPミラーを暴露し,面精度の変化を測定した.吸湿や,樹脂の縮み等から面精度は劣化していったが,60nmRMSで安定した.CFRP鏡面に樹脂を転写した後,バフ研磨を施したミラー二つは上述の面精度をしめしたが,樹脂転写後バフ研磨を施さなかったミラー二つは,納入直後で80nmRMSで,様々な環境暴露により,200nmRMSに劣化した.昨年度の見解としては,樹脂転写後にバフ研磨を施した方が鏡面精度が高いであろうと結論づけられた.
従来CFRPを鏡として使用する場合に問題となっていた,ファイバープリントスルーの問題をある程度解決することができた.これは薄い樹脂層のコーティングにより解決されると期待していたが,繊維一本一本のプリントスルーは極めて小さくすることに成功したが,繊維の束単位の大規模なプリントスルーが新たに発見できた.この大規模なプリントスルーは,同じく吸湿や,フィジカルエージングなどのマトリクス樹脂の変形と関与しており,解決策としては,フィジカルエージングを可能な限り進めた後に,再度樹脂層のコーティングが有力ではないかという結論が得られた.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)

  • [雑誌論文] CFRPサンドイッチミラーの鏡面精度の時間・温度依存性2012

    • 著者名/発表者名
      小柳 潤
    • 雑誌名

      材料システム

      巻: 30 ページ: 41-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comparison of glass-epoxy interface strengths examined by cruciform specimen and single-fiber pull-out tests under combined stress state2012

    • 著者名/発表者名
      Jun Koyanagi
    • 雑誌名

      Composites Part A

      巻: 43 ページ: 1819-1827

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Simple method for obtaining viscoelastic parameters of polymeric materials by incorporating physical-aging effects2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiko Arao
    • 雑誌名

      Mechanics of Time-Dependent Materials

      巻: 16 ページ: 169-180

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tensile strength at elevated temperature and its applicability as an accelerated testing methodology for unidirectional composites2012

    • 著者名/発表者名
      Jun Koyanagi
    • 雑誌名

      Mechanics of Time-Dependent Materials

      巻: 16 ページ: 19-30

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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