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2012 年度 実績報告書

波浪中大振幅船体運動と船体への衝撃荷重の粒子法による数値解析手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22760632
研究機関東京大学

研究代表者

柴田 和也  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (30462873)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード船体運動 / 衝撃荷重 / 境界条件 / 計算コスト / 粒子法 / 流体解析 / 数値計算 / 水波
研究概要

波浪中における大振幅船体運動および船体が海水から受ける衝撃荷重を汎用的にかつ高精度に計算する手法を確立するという研究目標を達成するために、まず大振幅船体運動モデルを粒子法を用いて開発し、大波高時の船体運動を計算可能にした。開発したモデルを自由降下式救命艇に適用し、着水時の救命艇に加わる衝撃加速度を求めた結果、本手法の計算結果は実験とほぼ一致することが確かめられた。また波浪の海象を表すことが可能な数値水槽を用いて開発し、海水打ち込みを伴う船体運動の数値計算を計算した。その結果、開発した計算手法によって海水打ち込み挙動を再現できることが確かめられた。
次に船体運動を効率的にかつ高精度に計算するための波の透過境界条件を開発した。開発した境界条件を検証するために、進行波の伝播の計算を2種類の波周期で行った。その結果、本手法の計算結果は進行波を透過し、反射波を抑制できることを示した。また従来手法と比べて計算領域を小さくすることができ計算量と計算時間を削減できるという長所があることを確認した。本方法により粒子法による水波の計算が従来と比べて高解像度でかつ短時間で実施可能になった。これにより計算領域を船体近傍に絞り込むことができ、粒子法による波浪中の船体運動計算を実用化に近づけた。
また有限体積法で用いられる重合格子法の考え方を粒子法に導入し、局所的に空間解像度を向上させる手法(重合粒子)を開発した。全領域に低解像度の粒子を配置し、局所的な領域に高解像度の粒子を重ね合わせた。空間解像度が異なる粒子同士は直接相互作用せず、境界部のセルを介して連成させる方法とした。これにより大小の粒子が混合することがなく,安定に計算コストを削減することに成功した。
これらの成果を学術雑誌に投稿するとともに、国内外の学術会議で発表することで研究成果の社会還元を図った。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (6件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Taylor展開を用いた高次精度MPS法の開発2013

    • 著者名/発表者名
      玉井佑、柴田和也、越塚誠一
    • 雑誌名

      Transactions of JSCES

      巻: No.20130003 ページ: No.20130003

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hamiltonian MPS粒子法によるReissner-Mindlinシェルの解析モデル2012

    • 著者名/発表者名
      Yang Shao, 伊藤広貴、柴田和也、越塚誠一
    • 雑誌名

      Transactions of JSCES

      巻: No.20120013 ページ: No.20120013

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Numerical modeling on the discharged fluid flow from a glass melter by a Lagrangian approach2012

    • 著者名/発表者名
      Xiaosong Sun, Mikio Sakai, Kazuya Shibata, Yoshikatsu Tochigi, Hiroaki Fujiwara
    • 雑誌名

      Nuclear Engineering and Design

      巻: 248 ページ: 14-21

    • DOI

      10.1016/j.nucengdes.2012.04.004

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Lagrangian simulations of ship-wave interactions in rough seas2012

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Shibata, Seiichi Koshizuka, Mikio Sakai and Katsuji Tanizawa
    • 雑誌名

      Ocean Engineering

      巻: 42 ページ: 13-25

    • DOI

      10.1016/j.oceaneng.2012.01.016

    • 査読あり
  • [学会発表] MPS 法による高粘性非ニュートンモデルの開発2012

    • 著者名/発表者名
      福澤 洋平, 富山 秀樹, 柴田 和也, 室谷 浩平, 越塚 誠一
    • 学会等名
      第26 回数値流体力学シンポジウム
    • 発表場所
      国立オリンピック記念青少年総合センター, 東京
    • 年月日
      20121218-20121220
  • [学会発表] MPS 法におけるキャビテーションモデルの開発2012

    • 著者名/発表者名
      山川貴大, 越塚誠一, 柴田和也, 新間敦, 若原善行
    • 学会等名
      日本機械学会 第 25回 計算力学講演会 CMD2012
    • 発表場所
      ポートアイランド南地区, 神戸
    • 年月日
      20121006-20121009
  • [学会発表] Hamiltonian MPS 粒子法による Reissner-Mindlin シェルの解析モデル2012

    • 著者名/発表者名
      ショウヨウ、伊藤広貴、柴田和也、越塚誠一
    • 学会等名
      日本機械学会 第 25回 計算力学講演会 CMD2012
    • 発表場所
      ポートアイランド南地区, 神戸
    • 年月日
      20121006-20121009
  • [学会発表] Overlapping particle technique and application to green water on deck2012

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Shibata, Seiichi Koshizuka, Tasuku Tamai and Koji Murozono
    • 学会等名
      International Conference on Violent Flows (VF2012)
    • 発表場所
      Nantes, France
    • 年月日
      20120925-20120927
  • [学会発表] Numerical modeling of gas-phase and negative pressure in a Lagrangian approach2012

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Shibata, Koji Murozono, Masahiro Kondo, Mikio Sakai and Seiichi Koshizuka
    • 学会等名
      The 10th World Congress on Computational Mechanics (WCCM 2012)
    • 発表場所
      Sao Paulo, Brazil
    • 年月日
      20120708-20120713
  • [学会発表] 重合粒子法の開発および海水打ち込みと津波への適用2012

    • 著者名/発表者名
      柴田 和也、室園 浩司、越塚 誠一、酒井 幹夫、玉井 佑、 市東 素明、倉田 隼次
    • 学会等名
      平成24年 日本船舶海洋工学会 春季講演会
    • 発表場所
      神戸市産業振興センター, 神戸
    • 年月日
      20120517-20120518
  • [備考] 論文リスト

    • URL

      http://mps.q.t.u-tokyo.ac.jp/~shibata.kazuya/publication/

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公開日: 2014-07-24  

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