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2010 年度 実績報告書

ホットワイヤ・レーザ溶接技術による船舶用超高張力鋼板溶接技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22760637
研究機関広島大学

研究代表者

山本 元道  広島大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (30274111)

キーワードホットワイヤ / レーザ溶接 / 低入熱 / 粗粒化抑制 / 可視化 / 低希釈
研究概要

本年度は,本研究で提案するホットワイヤ・レーザ溶接時の基本的な溶接・溶融現象の把握を主検討項目とした.まず,ホットワイヤ・レーザ溶接法における母材およびワイヤ溶融現象を,高速度カメラを用いて詳細に観察・検討し,これまでに無い反射レーザ光を用いた新しい溶接プロセスを解明した.また,放射温度計を用いた溶接・送給中のワイヤ温度分布を計測・把握し,ホットワイヤの加熱・溶融モデルを提案・検討した.本実験結果を基に,ホットワイヤ温度分布予測・適正加熱条件予測モデルを構築し,簡易シミュレーション法を確立した.次に,当該基礎現象把握結果および構築したシミュレーション法に立脚した適正溶接条件を予測・評価した.適正ワイヤ加熱条件は,基本的にワイヤの電気抵抗(ワイヤ断面寸法を含む),比熱,融点,比重などの温度依存の材料物性値によって決まり,提案する簡易シミュレーション法によって高精度に予測可能になった.ワイヤ挿入条件は,継手形状や肉盛(ビード)高さによって,ワイヤと溶融池・ビード,あるいはレーザ照射範囲との干渉条件が異なるため,一義的には決定できないことが明らかになった.しかしながら,基本的には,レーザの直接照射を避け,溶融池後端部の凝固中あるいは凝固途中のビードとの干渉を避けることのできる,挿入角度や挿入位置の選択が必要であることが分かった.最後に,上記基礎検討結果を基に,板厚約20mm程度の突合せ縦向き溶接実験を実施した.不十分な設備でのトライアルではあったが,断面観察結果などから,これまでに無い,極低入熱化,母材溶融量の極小化,HAZ幅抑制,粗粒化抑制・粗粒幅抑制,などが実現出来る目処を得た.

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公開日: 2012-07-19  

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