研究課題
詳細なプラズマの密度分布測定のためのデジタルミリ波干渉計を昨年度に提案していたが、今年度はデジタルミリ波干渉計のキーデバイスであるNRDガイドアンテナを電磁界シミュレータEMPRROで設計後、製作した。シミュレーション上では、周波数70-76GHzのミリ波を入力し、低い周波数の時はアンテナ開口の放線方向に放射することを確認し、また、周波数を高くしていくと、放射方向が傾くことを確認した。ビームをスキャンする方向は垂直方向であるが、本アンテナ単体から放射されるビームは水平方向に拡がるため、パラボラ反射鏡が必要なことも分かった(H23年度製作予定)。本アンテナは誘電体ロッドを金属板で挟み込んだ構造をしているが、ミリ波帯域のアンテナであることから製作に10ミクロン程度の微細な加工技術が求められ、製作業者の選定に難航した。最終的に一社、製作能力を持つ製作所に委託し、年度末に納品された。誘電体ロッド及び金属板をアッセンブル後、ガン発振器によりミリ波を入力した。受信側はミリ波帯ホーンアンテナにミリ波を検出するための検波器を用いてオシロスコープにより計測を行ったところ、NRDガイドアンテナとホーンアンテナが特定の位置関係の時のみ検波器出力を確認することができた。これは、NRDガイドアンテナが指向性を持つことを表している。現在周波数を可変した時の放射パターンの評価を詳細に行うべく、光学架台と購入したロータリーステージを組合わせた試験を行っている。
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Japanese Journal of Applied Physics
巻: Part 1 49 ページ: 106506
Review of Scientific Instruments
巻: 81 ページ: 10D916
巻: 81 ページ: 10D919
巻: 81 ページ: 10D514