今年度は、ITPA周辺及びペデスタルの物理トピカルグループで承認された国際装置間実験の一環として、核融合研究開発における協力に関する日本原子力研究開発機構と韓国国立核融合研究所との間の取決めに基づき、ECHを用いたELM制御実験に関する装置間比較実験を韓国KSTAR装置で実施した。 JT-60装置では、トロイダル磁場が高い側のプラズマ周辺部にECH用電磁波を入射することでELM周波数が増加することが観測されていたため、KSTARにおいても同様の条件で入射することを試みた。その結果、30Hz程度だったELM周波数が50Hz程度に増加することが観測された。プラズマ分布計測の解析結果を待つ必要があるが、ELM熱負荷も低減している可能性がある。今後の実験においてECH入射位置や加熱パワーを変化させてELMの制御性を確認するとともに、JT-60における加熱条件と比較することで、どの程度の局所加熱パワーがあればELM制御が可能であるかを評価可能である。 これら一連の研究成果を国際トカマク物理活動(ITPA)会合において口頭発表するとともに、プラズマ・核融合学会第29回年会においてポスター発表した。
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