遊星型ビーズミリング法により含水酸化チタニア(硫酸修飾チタニア)を微粉砕し、有機物(Nafion系)と混練することで燃料電池用電解質膜を試作し、燃料電池発電試験を実施した。室温付近において約700 mVの起電力が観測され、本手法によってプロトン伝導性を有したナノチタニア・有機物コンポジット電解質膜が得られることが示された。電流印加を行ったところ4 mA/cm 2までの電流印加に成功し、実際に燃料電池発電が可能であることが確認された。 交流インピーダンス法ならびに直流電流遮断法より、電解質抵抗・電極過電圧共に非常に大きいことが判明した。これにより、ナノチタニアのさらなる微細化による高性能化の必要性および白金坦持カーボン以外の電極材の選定の必要性が示された。
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