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2011 年度 実績報告書

湖における微生物サイズ分布動態の解析とその進化適応動態理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22770015
研究機関岐阜大学

研究代表者

吉山 浩平  岐阜大学, 流域圏科学研究センター, 助教 (90402750)

キーワード湖沼細菌群集 / 群集生態学 / 数理モデル / 環境動態解析 / 陸水生態学
研究概要

カーネル密度推定法を用いて得られた琵琶湖における細菌系統群細胞サイズの確率密度分布の検証をおこない、得られた結果の妥当性を検討した。得られた確率密度分布からき基本統計量を算出し、細菌の細胞密度分布に関して提案した以下の仮説群を検定する統計手法の検討をおこなった。
仮説1.<細胞サイズ-水温仮説>細菌群集のサイズ組成は、低水温条件下で大型化へとシフトする。
本年度の成果から、上記の仮説を支持する結果が得られた。
仮説2.<系統分類群-サイズ仮説>琵琶湖で出現する細菌6系統群のサイズは有意に異なる。
本年度の成果から、βプロテオバクテリアのサイズが他の系統群よりも大きくなる傾向が見られた。
理論構築に関しては、Escalator-Boxcar-Train法を用いた細胞サイズ動態モデルの数値計算プログラムの開発に集中した。現時点では多種系を扱えるより一般的に扱えるプログラムの改良を行なっている。
当研究課題と関連して、微生物の細胞サイズと空間分布に関わる研究成果を、日本生態学会、日本プランクトン学会春季シンポジウム(招待講演)、台湾清華大学における招待講演を通して紹介した。日本陸水学会における招待講演にて紹介した。
浮遊性細菌はこれまで、単一の分解者として生態系モデルでは捉えられてきた。しかし、浮遊性細菌の生態系における機能は実に多様であり、生態系モデルの中でどのように考慮するべきかという点に関しては、未だに議論の途上である。本研究課題は、細胞サイズという切り口から、浮遊性細菌群集の機能を捉え、生態系モデルの将来の発展に寄与するとかんがえられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 珪藻細胞サイズの進化モデル:海洋と淡水の対比2012

    • 著者名/発表者名
      吉山浩平
    • 学会等名
      日本プランクトン学会春季シンポジウム
    • 発表場所
      千葉県柏市
    • 年月日
      2012-03-30
  • [学会発表] 水圏生態系の鉛直構造:観測・実験・理論研究例2012

    • 著者名/発表者名
      吉山浩平
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 発表場所
      大津
    • 年月日
      2012-03-20
  • [学会発表] Vertical Distributions of Phytoplankton Observations and Theories2011

    • 著者名/発表者名
      吉山浩平
    • 学会等名
      NCTS Mathematical Biology Seminar
    • 発表場所
      台湾新竹市
    • 年月日
      2011-08-24
  • [図書] 温暖化の湖沼学2012

    • 著者名/発表者名
      永田俊、熊谷道夫、吉山浩平
    • 総ページ数
      289
    • 出版者
      京都大学出版会

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公開日: 2013-06-26  

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