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2010 年度 実績報告書

新規転写因子GTL1による植物の細胞サイズ制御

研究課題

研究課題/領域番号 22770051
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

BREUER Christian  独立行政法人理化学研究所, 細胞機能研究ユニット, 国際特別研究員 (90525859)

キーワード細胞サイズ / 細胞伸長 / 転写因子 / トライヘリックス / シロイヌナズナ
研究概要

植物細胞は通常成長の過程で数倍から数十倍にまで拡大するが、葉や花の分泌細胞などの特殊な細胞の中には数百倍から数千倍にまで達するものもある。植物細胞の伸長生長がどのようにして終了し、細胞の最終的な大きさがいかに決定されるかという課題は、基礎・応用研究の両面において重要であるが、これらの過程を司る分子機構の全貌は未だ解明されていない。本研究では申請者が最近同定した細胞伸長抑制因子GT2-LIKE1(GTL1)の機能解析を通して、高等植物における細胞サイズの分子制御ネットワークを明らかにすることを目的としている。本年度はまず、GTL1の遺伝子発現を空間的・時間的に制御するシス配列を決定するために、GTL1プロモーターのdeletion analysisを行った。まず申請者がこれまで解析に用いてきた2kbのプロモーター領域を段階的に短縮し、GUSマーカーやGTL1 : GFPに連結するコンストラクトを作成して、シロイナズナの野生型もしくはgtl1変異体に導入した。これらの形質転換体を用いて、トライコーム形成の最終段階でのGTL1遺伝子の発現を規定するシス配列、またgtl1変異体の表現型を相補するために必要なシス配列を同定した。さらにGTL1に依存して転写量が変化する下流標的遺伝子を同定するため、まずDEX誘導性のpGTL1 : GTL1 : GRコンストラクトをgtl1欠損変異体に導入し、DEX依存的にgtl1の表現型を相補する形質転換体を選抜した。次にこれらの植物体にDEX処理してからRNAを抽出し、Affymetrix社のマイクロアレイを用いて遺伝子発現の比較解析を行った。DEX処理後24時間で発現量の変化する遺伝子が確認できたため、現在より早いタイムポイントでの遺伝子発現解析を進めている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 核内倍加と細胞成長を規定する発生制御2011

    • 著者名/発表者名
      石田喬志、C Breuer、杉本慶子
    • 雑誌名

      科学と生物

      巻: (in press)

  • [雑誌論文] Developmental control of endocycles and cell growth in plants.2010

    • 著者名/発表者名
      Breuer C, Ishida T, Sugimoto K
    • 雑誌名

      Curr Opin in Plant Biol

      巻: 13 ページ: 654-660

    • 査読あり
  • [学会発表] Transcriptional regulation of cell expansion in Arabidopsis2010

    • 著者名/発表者名
      Christian Breuer, 河村彩子、杉本慶子
    • 学会等名
      Plant Science Communications 2010
    • 発表場所
      岡崎市、愛知県
    • 年月日
      2010-11-16
  • [学会発表] GT-2 transcription factors regulate cell growth in plants2010

    • 著者名/発表者名
      Christian Breuer, 河村彩子, 杉本慶子
    • 学会等名
      新学術領域「植物環境突破力」第1回若手シンポジウム
    • 発表場所
      倉敷市、岡山県
    • 年月日
      2010-11-04
  • [学会発表] More cell or more cycle? Endocycle control in plant development2010

    • 著者名/発表者名
      Keiko Sugimoto, Takashi Ishida, Christian Breuer, Ayako Kawamura, Mika Yoshimura
    • 学会等名
      21st International Conference on Arabidopsis Research
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県
    • 年月日
      2010-06-06
  • [学会発表] The trihelix transcription factor GTL1 regulates ploidy-dependent cell growth in the Arabidopsis trichome2010

    • 著者名/発表者名
      Christian Breuer, Ayako Kawamura, Takanari Ichikawa, Rumi Tominaga-Wada, Takuji Wada, Youichi Kondou, Shu Muto, Minami Matsui, Keiko Sugimoto
    • 学会等名
      ICAR-International Conference for Arabidopsis Research
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県
    • 年月日
      2010-06-06
  • [学会発表] Analysis of new Arabidopsis mutants with altered organ size authors2010

    • 著者名/発表者名
      Niinuma Kanae, Breuer Christian, Kawamura Ayako, Sugimoto Keiko
    • 学会等名
      21st International Conference on Arabidopsis Research
    • 発表場所
      横浜市、神奈川県
    • 年月日
      2010-06-06
  • [備考]

    • URL

      http://labs.psc.riken.jp/cfru/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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