研究課題
損傷を受けた組織・器官・四肢の再生過程では、未分化細胞群が集合した再生芽を形成する。その再生芽では、未分化細胞の集積、増殖、維持、分化といった再生過程の重要なイベントが観察され、シグナル分子の素早い時空間的な発現調節が行われている。この急速な遺伝子発現調節機構に転写後調節としてmicroRNAが関与していると考え、コオワギ脚の再生をモデルとし、再生に関与するmiRNAとその標的遺伝子群の働きを明らかにし、新規の再生機構を解明することを目的に本研究を行った。計画初年度に行った、発生、再生過程の組織由来のmiRNAライブラリーから取得した候補miRNAの機能解析のため、ZFN技術と比べて配列設計や特異性などの自由度が高いTALEN技術を用いた遺伝子ターゲッティング法を確立した。その結果、いくつかの遺伝子においてノックアウト効果が観察された。また、トランスジェニックコオロギを用いたGal4/UAS系による遺伝子異所性発現に関して、コオロギ内在性プロモーターを用いることで高効率にその系が動くことが分かった。さらに、コオロギにおいてもFlp/FRT法が働くことがわかった。本成果により、より詳細なmiRNAの機能解析が行えるようになった。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (14件)
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