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2010 年度 実績報告書

陸上植物の2倍体多細胞体制の起源をシャジクモ藻類の遺伝子から探る

研究課題

研究課題/領域番号 22770083
研究機関神戸大学

研究代表者

坂山 英俊  神戸大学, 大学院・理学研究科, 講師 (60391108)

キーワード進化 / 多細胞体制 / シャジクモ藻類 / 陸上植物
研究概要

陸上植物は約4.8億年前に水中生活をする藻類から進化した。これまでの形態学的研究と分子系統学的研究の結果から、藻類の中でシャジクモ藻類が陸上植物に最も近縁だと考えられている。陸上植物は1倍体、2倍体両世代で多細胞体制を作る。一方、シャジクモ藻類は1倍体で多細胞体制を作るが2倍体は単細胞である。本研究では、陸上植物の2倍体多細胞体制進化を解明するため、陸上植物の姉妹群候補の一つであり、1倍体世代だけが多細胞体制を作るシャジクモ(Chara braunii)の全生活環を網羅した、トランスクリプトーム解析を進めた。本年度は「生命科学系3分野支援活動」(ゲノム研究分野)の協力を得て、次世代シーケンサーを用いたRNA-seq解析を実施し、シャジクモの生活環5ステージ(栄養成長期、生殖器官形成直前期、生殖器官成熟前期、生殖器官成熟後期、リゾイド)の配列を決定した。本解析で得られたシャジクモのショートリード配列のde novoアセンブリを実施した結果、アセンブリ条件を検討することによって信頼性の高い多くのコンティグを得ることができ、これらのコンティグの中から、陸上植物の発生に重要な遺伝子や陸上植物特異的と考えられている遺伝子と高い相同性を示す配列を多く見いだすことができた。さらに本研究で見いだした個々の候補遺伝子配列の系統解析および発現解析を進めている。今後、これらの候補遺伝子の進化を解明することにより、2倍体多細胞体制獲得の鍵が何であったかを解明できると期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 植物の上陸作戦=シャジクモの辿った道2010

    • 著者名/発表者名
      坂山英俊
    • 雑誌名

      BSJ-Review

      巻: 1 ページ: 30-35

    • URL

      http://bsj.or.jp/frontier/BSJreview2010A7.pdf

  • [雑誌論文] Morphology and molecular phylogeny of Chara altaica (Charales, Charophyceae), a monoecious species of the section Desvauxia2010

    • 著者名/発表者名
      Kato, S., Sakayama, H., et al.(他8名、10名中2番目)
    • 雑誌名

      Cytologia

      巻: 75 ページ: 211-220

    • 査読あり
  • [学会発表] 広範囲な分子系統解析は緑色系二次共生藻の光合成PRK遺伝子が緑色ではない藻類からの起源を示す2011

    • 著者名/発表者名
      楊億・丸山真一朗・関本弘之・坂山英俊・野崎久義
    • 学会等名
      日本藻類学会第35回大会
    • 発表場所
      富山大学(富山)
    • 年月日
      2011-03-27
  • [学会発表] 車軸藻類フラスコモ属の系統分類学的解析2011

    • 著者名/発表者名
      柴田葵・川井浩史・坂山英俊.車軸藻類
    • 学会等名
      日本藻類学会第35回大会
    • 発表場所
      富山大学(富山)
    • 年月日
      2011-03-27

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公開日: 2013-06-26  

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