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2011 年度 実績報告書

セレノプロテイン生合成における翻訳制御機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 22770093
研究機関北海道大学

研究代表者

尾瀬 農之  北海道大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (80380525)

キーワード翻訳マシーン / RNA調製 / 蛋白質調製
研究概要

本研究は,セレノプロテイン翻訳時に真核生物80Sリボソーム上で要求される蛋白質群(SBP2,EFSec,L30)と二種類のRNA(Sec-tRNASec,SECIS)間の相互作用を精密に解明することを目的とした.これまでの研究により,ヒト由来SBP2,L30,EFSec,SECIS-RNA,tRNASecの調製に成功し,生化学的実験を進めてきた.L30に関して結晶構造解析及びRNAとの結合実験をおなうことができ,論文発表した.また,機能的tRNASecの調製方法を確立することができたため,アミノ酸存在下においてEFSecやSBP2との相互作用研究を進めている.また,EFSecに関しては,野生型では結晶をつくることが難しく,結晶化効率を上げるために変異体(F577L:真核生物間で保存されていない残基を置換,rEFSec:二次構造予測からループと推測される領域を欠損,K495E:SERを用いタンパク質表面に存在すると考えられるエントロピーの高い残基を置換)を作製した。野生型ではITCを用いてGDPとの相互作用解析を行い,Kd=229nMでの相互作用が見られ,調製したタンパク質は正しい構造をとっていることが確認できた.また作製した変異体では,CDスペクトルの結果,α-ヘリックス,β-シートを表す波長での吸収スペクトルが見られ,二次構造を保持していることを確認した.EFSecがSec-tRNAsecと結合することによりEFSecの構造的に不安定な領域(C末端側)が安定となり(または隠れている部分が露出し),SBP2と相互作用できるようになるメカニズムが提唱されているが,これを証明するための実験系の構築を行うことができた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Crystallization and preliminary X-ray structure analysis of human ribosomal protein L30e2011

    • 著者名/発表者名
      Akiko Kawaguchi, Toyoyuki Ose, Min Yao, and Isao Tanaka
    • 雑誌名

      Acta Cryst.

      ページ: 1516-1518

    • DOI

      doi:10.1107/S1744309111045131

    • 査読あり
  • [学会発表] 10. Mechanistic analysis of the 21st amino acid incorporation system in eukaryotes2012

    • 著者名/発表者名
      Akiko Kawaguchi, Toyoyuki Ose, Min Yao, Isao Tanaka
    • 学会等名
      Sapporo Symposium on Advanced Protein Crystallography
    • 発表場所
      北海道大学(札幌市)
    • 年月日
      2012-03-17

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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