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2010 年度 実績報告書

オロチジン一リン酸脱炭酸酵素の基質の歪みを利用した反応触媒機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22770102
研究機関京都大学

研究代表者

藤橋 雅宏  京都大学, 理学研究科, 助教 (10397581)

キーワードODCase / OMPDC / OMPDCase / 反応中間体構造 / 基質構造の歪み / 酵素反応機構 / タンパク質X線結晶構造解析 / 酵素基質複合体
研究概要

オロチジン一リン酸脱炭酸酵素ODCaseは、オロチジン一リン酸(OMP)をウリジン一リン酸(UMP)に変換する反応を10^<17>倍に加速する酵素である。この酵素は、結合した基質の炭素結合を歪ませることが知られている。本年度は、この「歪み」の反応触媒機構との関係を解明するために、まず、歪みの詳細な分析に取り組んだ。
まず、基質OMPの誘導体である6-methyl-UMPや6-amino-UMP,またOMP-methyl-ester, OMP-ethyl-esterなどとODCaseの複合体構造を精密化した。6-methyl-UMPのメチル基は、そのメチル基がピリミジン平面から大きく外れた歪んだ構造で、ODCaseに結合していた。6-amino-UMPとODCaseの複合体の基質結合部位はダブルコンフォメーション構造をとっており、基質と活性残基であるLys72のアミノ基が、別の活性残基であるAsp70との結合を取り合っていた。OMP-methyl-esterとOMP-ethyl-esterは、そのエステル基がピリミジン環から回転した状態でODCaseに結合していた。これらの構造を基に、MD, QM/MM計算を共同研究により行ったところ、OMPはそのカルボキシル基が歪んだ状態でODCaseに結合していることや、Asp70が酵素基質複合体を不安定化していることが示された。現在この成果を論文にまとめている。また、H23年6月の学会で発表する予定にしている。

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公開日: 2012-07-19  

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