研究課題
本研究の目的は、(1)多次元NMR法の新しい手法である非均一サンプリング(non-uniform sampling、NUS)法で測定したデータをプロセシングする方法を確立する。(2)そのNUS法を利用し従来多次元NMR法で研究困難だった生体高分子を研究する。ことである。非均一サンプリング法は従来法より多次元NMR測定時間を1/3以上減らすことを可能にする。一方、結果に誤りのピークが出る弱点もある。従って、三次元構造計算に必要なNOEスペクトルの場合、非均一サンプリング法は誤った構造に至る可能性があるので、その利用が困難であった。私は非均一サンプリング法で測定したNOEスペクトルを三次元構造計算に適用出来る方法を作った。私はまず(a)NUSデータから見えるbaseline歪みは三次元NOEスペクトルの強い対角ピークが原因であることを明らかにした。その次に(b)強い対角ピークが出ないNOEスペクトルを非均一サンプリング法で測定しCYANAで自動構造計算を行い、この場合結果に問題がないことを見せた。論文投稿を準備中である。
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