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2011 年度 実績報告書

転写因子TFIIHサブ複合体の構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 22770110
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

小森 博文  兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助教 (30382261)

キーワードX線結晶解析 / 転写因子 / TFIIH / TFIIE / タンパク質複合体
研究概要

RNAポリメラーゼIIによるDNA転写制御機構を明らかにするために、基本転写因子TFIIHとTFIIEの構造をX線結晶解析によって決定することが最終的な目的である。そのために、タンパク質複合体の大量精製、結晶化を行う。前年度にTFIIHとTFIIEの複合体試料の調製を試みたが、安定なタンパク質複合体を得ることはできなかった。今年度は、TFIIHサブ複合体とTFIIEを、それぞれ単独で大量精製し結晶化を行った。TFIIHサブ複合体については、バキュロウイルスを利用して、昆虫細胞内で、4つのタンパク質(SSL1,TFB1,TFB2,TFB4)を共発現することで、サブ複合体を再構成した。Strep-tagを利用した精製により、サブ複合体の精製を行っているが、結晶化に適する試料の大量精製には至っていない。しかし、4つのタンパク質のなかで最も安定な複合体を形成するSSL1とTFB4を大腸菌内で共発現したところ、大量発現することに成功した。今後、精製法の検討と結晶化スクリーニングを進める予定である。TFIIEについては、TFIIEを構成する二つのタンパク質TFIIEαとTFIIEβを大腸菌内で共発現することにより、大量発現、精製に成功している。具体的には、TFIIEαとTFIIEβを、それぞれにGST-tagとhis-tagをつけた組換え体として、大腸菌内で共発現を行い、TFIIEヘテロ二量体の大量発現を行う。グルタチオンカラムとNi-NTAカラムを利用したアフィニティークロマトグラフィー後、陰イオン交換クロマトグラフィーとゲルろ過クロマトグラフィーを用いて、高純度なヘテロ二量体を大量に調製することに成功している。現在、結晶化スクリーニングを行い、結晶化条件の探索を行っているところである

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、DNA転写制御機構を明らかにするために、転写因子の構造をX線結晶解析によって決定することが最終目標である。そのためには、結晶化に適する標的タンパク質の大量精製が最も重要なステップである。これまでに、TFIIHの二つのタンパク質SSLとTFb4からなるタンパク質複合体の大量精製に成功している。さらに、TFIIEヘテロ二量体の大量精製も行っている。

今後の研究の推進方策

本研究は、DNA転写制御機構を明らかにするために、転写因子の構造をX線結晶解析によって決定することが最終目標である。これまでに、高純度に大量精製することに成功しているので、次の課題は、二つのタンパク質複合体の幅広い結晶化スクリーニングを進めて、X線回折実験に適する単結晶を得ることである。さらに、新たな酵母の転写因子Fep1の発現系の構築に行い、その大量精製、結晶化も進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マルチ銅酸化酵素の構造解析2011

    • 著者名/発表者名
      小森博文
    • 学会等名
      生化学会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府)
    • 年月日
      2011-09-22

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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