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2010 年度 実績報告書

膜内在性[NiFe]ヒドロゲナーゼのX線結晶構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 22770111
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

庄村 康人  兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助教 (50423900)

キーワード水素代謝 / 金属タンパク質 / ヒドロゲナーゼ / X線結晶構造解析 / 膜タンパク質
研究概要

バクテリアの水素代謝において中心的な役割を担う[NiFe]ヒドロゲナーゼのうち,まだ結晶構造が報告されておらず反応機構の解明が特に進んでいない下記2種類の酵素について研究を進めた.
1)水素分子合成型[NiFe]ヒドロゲナーゼ
目的酵素を産生させるために偏性嫌気性高度好熱菌の培養条件の検討を行った.本酵素の生体内での役割を考慮して,水素分子合成がより促進されるような生育条件の検討を進めた結果,効率的な目的タンパク質の発現を確認できた得られた菌体を用いて精製条件の検討を行ったところ,比較的高純度の精製標品が得られるようになった.精製タンパク質の量と純度は結晶構造解析を進める上で重要な要素であるが,結晶化に供する試料の調製方法の確立に向けて大きな前進が見られた.
2)酸素耐性を示す水素分子分解型[NiFe]ヒドロゲナーゼ
チトクロームbサブユニットを除いたヒドロゲナーゼ可溶性部位の構造解析を進めた.Ni-Fe活性中心の構造は従来の標準型のものとよく似ていたが,その近傍にあるFe-Sクラスターに大きな違いが見られた.従来の酵素が4Fe-4Sクラスターを持つのに対して,酸素耐性型である本酵素は酸化還元依存的に構造が変化する4Fe-3Sクラスターを持っていることが明らかになった.これまでに報告例の無いこの構造上の特徴は,本酵素が持つ酸素耐性と深く関与している可能性が分光学的な研究により示唆されており,新規燃料電池の開発を含むヒドロゲナーゼの産業的利用の実現に向けて問題となっていた酸素による活性阻害を克服する上で重要な知見が得られた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Structural studies on dissimilatory sulfite reductase2011

    • 著者名/発表者名
      庄村康人
    • 学会等名
      International symposium on chemistry of reductases IV
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2011-01-21
  • [学会発表] 膜結合型[NiFe]ヒドロゲナーゼのX線結晶構造解析2010

    • 著者名/発表者名
      庄村康人
    • 学会等名
      日本結晶学会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2010-12-05

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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