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2011 年度 実績報告書

動的なオリゴマー形成因子による新規シグナル伝達制御の構造基盤

研究課題

研究課題/領域番号 22770112
研究機関群馬大学

研究代表者

寺脇 慎一  群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10452533)

キーワードCCD1 / Axin / DIXドメイン / Wntシグナル
研究概要

本研究は、Wntシグナル伝達で機能する動的オリゴマー形成因子であるAxinとCCD1との複合体のX線結晶構造解析をおこない、その相互作用とシグナル伝達制御の分子機構を原子レベルで解明することを目的とする。本年度は、前年度までに検討したAxinとCCD1の複合体形成に必要な最小領域であるDIXドメインを利用して、複合体の動的光散乱測定と結晶化およびX線回折実験をおこなった。動的光散乱測定の結果、AxinとCCD1の等量モルの混合溶液は、それぞれ単独での溶液状態と比較して、より単分散の傾向を示すことが明らかになった。さらに、Axin-CCD1複合体のゲルろ過による精製を検討したところ、安定な複合体として分取できないことがわかった。以上の分析結果から、AxinとCCD1のDIXドメインを介した相互作用は比較的弱く、その会合状態は、複合体形成時には単独の条件下とは異なる可能性が示唆された。これを踏まえて、混合比CCD1:Axin=1:1、2:1、1:2の複数の結晶化試料を調製して、結晶化スクリーニングをおこなった。その結果、ポリエチレングリコールを沈殿剤とする複数の結晶化条件から、柱状結晶が得られ、SDS-PAGEによる組成分析から、AxinとCCD1のDIXドメインをそれぞれ含むことを確認した。また、Photon FactoryにおけるX線回折実験をおこなったところ、Axin-CCD1複合体の結晶からは、20Aまでの低分解能回折点しか観測されなかった。今後、高分解能データの取得を目指した結晶化条件の検討を進める。
また、前年度に構造決定したCCD1 DIXドメイン単独の結果については、結晶化およびX線回折データ収集までをまとめて論文発表をおこなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Crystallographic characterization of the DIX domain of the Wnt signalling positive regulator Ccd12011

    • 著者名/発表者名
      Terawaki S, Yano K, Katsutani T, Shiomi K, Keino-Masu K, Masu M, Shomura Y, Komori H, Shibata N, Higuchi Y
    • 雑誌名

      Acta Crystallogr Sect F Struct Biol Cryst Commun

      巻: 67 ページ: 758-761

    • 査読あり
  • [学会発表] 微小管依存的な物質輸送を制御するBICDの構造生物学的研究2011

    • 著者名/発表者名
      寺脇慎一
    • 学会等名
      超異分野学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2011-03-19

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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