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2010 年度 実績報告書

銅イオン輸送ATPaseのドメイン間相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 22770131
研究機関学習院大学

研究代表者

津田 岳夫  学習院大学, 理学部, 助教 (10345233)

キーワードイオンポンプ / 結晶構造 / ATPase
研究概要

Cu^+-ATPase(CopA)は、ATPを加水分解し余分な銅イオンを排出するイオンポンプである。同じイオンポンプのCa^<2+>-ATPaseでは、細胞質ドメインの運動がイオン輸送に重要であることが構造解析で明かされた。CopAは他のイオンポンプには存在しない金属結合ドメイン(NMBD)を持つが、その意味は謎である。本研究では、CopAの生理的中間体を現す細胞質ドメインの複数のX線結晶構造を決定し、ドメイン間の相互作用様式の解明を目指す。
初年度は、1)ATP加水分解過程を模したPNドメイン構造、2)NMBDとAドメインの複合体構造、そして3)銅シャペロンCopZとNMBD複合体構造を決定するため、蛋白質調製、結晶化、X線回折測定、そして構造解析を行った。第一段階である蛋白質調製に関しては、大腸菌を宿主として遺伝子工学的に大量発現させ、各種カラムクロマトグラフィーによって高純度に精製する系を確立できた。続く結晶化に関しては、市販のスクリーニングキットを用いて約600種類の結晶化条件の探索を行った。その際、リガンドを添加して蛋白質側の条件も変えて行った。初期の結晶が得られた場合は、条件の最適化を進め、X線を回折する結晶がいくつか得られた。得られた結晶を茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構のフォトンファクトリー(PF)にてX線回折データを収集した。1)に関しては、PNドメインにADPとPiが結合した状態の構造決定に成功した。しかし、2)と3)で得られた結晶は、すべて単体のみであった。現在、遺伝子組み換え操作で連結させた蛋白質を作成し、擬似複合体の結晶構造決定を試している。

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公開日: 2012-07-19  

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