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2010 年度 実績報告書

ビブリオ属由来NhaB様輸送体のpH依存的活性制御における分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22770132
研究機関新潟薬科大学

研究代表者

山口 利男  新潟薬科大学, 薬学部, 助教 (50434452)

キーワードイオン輸送体 / pHセンサー / 膜蛋白質 / 対向輸送体 / 微生物 / 生体分子
研究概要

細菌のpH制御機構を理解する上で、実際にH^+輸送に関わる蛋白質自体の活性制御機構の理解は極めて重要である。その一方で、詳細が解明されている輸送体は現在のところ数少ない。本研究では、細菌の主要なNa^+/H^+対向輸送体の一つであるNhaB様輸送体について、アルカリ条件下のみで活性を示すVibrio alginolyticusのNhaB様輸送体(VaNhaB)、および中性以下のpHでも一定以上の活性を示す大腸菌由来のNhaB輸送体を題材に用い、pHセンサー領域の特定、及びそれと相互作用する領域の特定を通じ、その活性制御機構の詳細な理解を目的としている。またNhaB様輸送体は、他のpH依存的活性制御機構の研究が盛んな輸送体との相同性を殆ど持たないことから、本研究は新しい形のpHセンサーの分子機構を提示しうるものであると考えている。平成22年度は、VaNhaBの一部をNhaBの該当する相同性の高い領域と置換したキメラ変異体を複数作製し、種々のpHにおいてそれらの活性を測定することで、VaNhaBのpH感受性に重要な役割を果たす領域の探索を進めた。その結果、VaNhaBの427番目のロイシンから434番目のアスパラギン酸の間の配列(426L-435D)を大腸菌の該当箇所と置換するとpH感受性が失われることを明らかとした。また、VaNhaBのこの領域のみをNhaBの該当する配列と置換してもpH応答性に変化が無いこと、さらにこの領域に加えて373番目のグルタミン酸から425番目のグルタミン酸の間の配列(427E-434E)もpHの感知に重要な役割を果たすことを明らかとし、これらの領域が協調してVaNhaBのpHセンサーとして機能している可能性が高いことを初めて示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 部分置換体を用いたV.alginolyticus由来Na^-+/H^-+ antiporter VaNhaB (VaNhaB)のpH感受性決定因子の探索2010

    • 著者名/発表者名
      桐山和可子
    • 学会等名
      第83回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-09
  • [学会発表] V.alginolyticus 由来Na^-+/H^-+ antiporter VaNhaBのpH感受性に関与する領域の探索2010

    • 著者名/発表者名
      桐山和可子
    • 学会等名
      第54回日本薬学会関東支部大会
    • 発表場所
      東京薬科大学(東京都)
    • 年月日
      2010-10-02
  • [備考]

    • URL

      http://202.244.210.151/nuphp/KgApp

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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