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2010 年度 実績報告書

カイコ繭色遺伝子を利用した選択的脂質輸送機構の分子基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22770138
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

作道 隆  国立感染症研究所, 放射能管理室, 研究員 (70455393)

キーワード選択的脂質輸送 / SR-BI / カロテノイド / 繭色 / カイコ
研究概要

本研究は、鱗翅目昆虫のカイコ体内において、血液から絹糸産生細胞内へ脂溶性カロテノイド色素ルテインを選択的に輸送するC遺伝子と、ベータカロテンを選択的に輸送するF遺伝子の機能を培養細胞で再構成し、その再構成系を用いたキメラ遺伝子の解析等を行うことで、細胞のカロテノイド取込みの選択性が生まれる分子機構を明らかにすることを目標としている。C遺伝子は病原体の感染成立に関与することが知られているCD36遺伝子群に属する膜タンパク質Cameo2をコードすることが明らかとなっている。F遺伝子も同様の膜タンパク質をコードすると予想されていた。
F遺伝子と予想された膜タンパク質遺伝子のゲノム配列上の近傍にパラログが4つ見出されたので、それらのパラログについて、F遺伝子の野生型個体と変異体で配列と発現量を解析した。その結果、計5個の遺伝子のうち3個の遺伝子の発育段階を追った発現量変化がベータカロテンの取り込みの度合いと正の相関を示した。また、その3個の遺伝子のうち1個の遺伝子については変異体のゲノム配列に大きな挿入が起きていることを見出した。この1個の遺伝子とCameo2について、培養細胞で強制発現させるための遺伝子導入ベクターの構築を行った。また、培養細胞で機能再構成を行うための実験条件の検討を行った。機能再構成のために共発現が必要となることが予想されるカロテノイド輸送関連因子について、遺伝子配列の詳細を解析し、それらを培養細胞で発現させるための遺伝子導入ベクターの構築を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Diversity in Copy Number and Structure of a Silkworm Morphogenetic Gene as a Result of Domestication2011

    • 著者名/発表者名
      Takashi Sakudoh, Takeharu Nakashima, Yoko Kuroki, Asao Fujiyama, Yuji Kohara, Naoko Honda, Hirofumi Fujimoto, Toru Shimada, Masao Nakagaki, Yutaka Banno, Kozo Tsuchida
    • 雑誌名

      Genetics

      巻: VOL.187 ページ: 965-976

    • 査読あり
  • [学会発表] Molecular dissection of carotenoid transport system using silkworm mutants defective in cocoon coloration2010

    • 著者名/発表者名
      Takashi Sakudoh, Kozo Tsuchida
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会合同大会(BMB2010)
    • 発表場所
      神戸国際展示場(兵庫)
    • 年月日
      2010-12-07
  • [学会発表] Molecular genetic analysis of carotenoid pigmentation in silkworm cocoons2010

    • 著者名/発表者名
      Takashi Sakudoh
    • 学会等名
      Silkworm Genome Unofficial "KARAOKE" Meeting(有志によるカイコゲノム関連研究集会)
    • 発表場所
      デイズタウン(茨城)
    • 年月日
      2010-11-10
  • [学会発表] 繭色を支配するカロテノイド結合タンパク質の遺伝子構造は家畜化の過程で大きく多様化した2010

    • 著者名/発表者名
      作道隆, 中島健陽, 嶋田透, 伴野豊, 中島裕美子, 中垣雅雄, 高田直子, 藤本浩文, 土田耕三
    • 学会等名
      第80回蚕糸・昆虫機能学術講演会
    • 発表場所
      信州大学(長野)
    • 年月日
      2010-04-03

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公開日: 2012-07-19  

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