• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

枯草菌一般ストレス応答における情報伝達機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22770142
研究機関島根県産業技術センター

研究代表者

牧野 正知  島根県産業技術センター, 機能性食品産業化プロジェクトチーム, 研究員 (30529582)

キーワードシグナル伝達 / ストレス / ストレス応答 / 蛋白質 / X線 / 結晶構造解析 / 微生物 / 枯草菌
研究概要

枯草菌ストレス応答蛋白質RsbPについて下記のような結果を得た。
(1)これまでの研究でRsbPを高純度に精製し結晶化条件を検討することで、針状結晶が得られていた。この針状結晶に高輝度・高集光放射光を照射し回折像を撮影したところ、低分解能の領域に蛋白質由来の回折斑点が確認できた。しかし格子定数、空間群の決定には至らなかった。
(2)針状結晶などの微小な結晶から回折像を撮影し構造解析可能な回折データを得るためには、X線照射時に結晶以外から発生する散乱ノイズを出来るだけ低減させる必要がある。そこで昨年度から微小結晶をマウントする器具の開発に取り組んでいる。本年度は本器具の有用性の確認を行った。約10μm角のリゾチーム結晶を本マウント器具に適応したところ、従来のループマウント法にて測定したものに匹敵する回折データが収集できた。ループに由来する散乱ノイズを低減できることも確認した。
(3)RsbPの脱リン酸化ドメインについて、分子置換法により分解能2.3Åにて構造決定した。RsbPはMnイオン要求PPM脱リン酸化酵素であり、活性中心には内在性の配位子である4つのアスパラギン酸が存在するものの、明らかにした構造にはMnイオンが配位していなかった。これは脱リン酸化ドメインを切り出して結晶化させたことによるアーティファクトの可能性があるものの、ストレスシグナルの認識に伴いMnイオンを配位させるように構造変化し活性化するという仕組みも考えられた。そのため切り出す脱リン酸化ドメインの長さを変えたコンストラクトを幾つか新たに作成し、高純度精製まで行った。今後、結晶化条件の検討を進め、構造を明らかにし、脱リン酸化ドメイン活性化の機構について解明を進める。

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi