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2010 年度 実績報告書

SOD1-Derlin-1結合を介した新規ストレス認識機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22770187
研究機関東京大学

研究代表者

門脇 寿枝  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特任研究員 (40568200)

キーワードタンパク質 / 小胞体ストレス / Derlin-1 / SOD1
研究概要

小胞体が正確に機能することは細胞の機能維持に必須であり、その破綻は疾患発症に結びつく。近年、多くのコンフォメーショナル病(神経変性疾患など)において小胞体ストレスの関与が示されており、小胞体ストレス応答を明らかにすることは、様々な疾患の病態分子機構の解明に繋がり意義は大きい。これまでに、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態分子メカニズムに関する研究から、細胞質内に蓄積した疾患原因タンパク質"変異型SOD1"が特異的に結合する標的分子として、小胞体膜貫通型タンパク質Derlin-1を同定した。さらにDerlin-1の獲得性機能異常により小胞体ストレスが惹起されることを示してきた。最近の研究により、少なくとも100種類以上の変異型SOD1がDerlin-1に結合したことから、野生型SOD1にもともとDerlin-1結合領域が存在し、何らかの細胞ストレスによって野生型SOD1の構造変化が誘発され、変異型様SOD1となりDerlin-1に結合することで小胞体ストレスを惹起すると考えられる。すなわち、細胞ストレスが小胞体ストレスに変換される分子スイッチとして、SOD1-Derlin-1結合が機能しているという仮説をたてている。現在は、変異型SOD1とDerlin-1の結合様式を明らかにするとともに、野生型SOD1-Derlin-1結合を誘導する生理的ストレスの同定、ならびにこの結合によって起こる小胞体ストレスの意義を明らかにすることを目指している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] CHIP-dependent termination of MEKK2 regulates temporal ERK activation required for proper hyperosmotic response2010

    • 著者名/発表者名
      Maruyama, T., et al.
    • 雑誌名

      EMBO J.

      巻: 29 ページ: 2501-2514

    • 査読あり
  • [学会発表] A common mechanism for ER stress by ALS-linked SOD1 mutations2010

    • 著者名/発表者名
      藤澤貴央, 他
    • 学会等名
      東京大学医薬連携GCOEリトリート
    • 発表場所
      幕張
    • 年月日
      20101211-20101212
  • [学会発表] ALSにおける変異型SOD1による小胞体ストレス誘導の分子メカニズム2010

    • 著者名/発表者名
      藤澤貴央, 他
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会第83回日本生化学会大会合同大会(BMB2010)
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20101207-20101210
  • [学会発表] A common mechanism for ER stress by ALS-linked SOD1 mutations2010

    • 著者名/発表者名
      Fujisawa, T., et al.
    • 学会等名
      The 3rd International Symposium on Protein Community
    • 発表場所
      奈良
    • 年月日
      20101013-20101016

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公開日: 2012-07-19  

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