• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

効率的グルコース消費に必須な生体システムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22770199
研究機関久留米大学

研究代表者

齋藤 成昭  久留米大学, 分子生命科学研究所, 准教授 (30352123)

キーワード分裂酵母 / グルコース代謝 / 遺伝学 / 細胞機能
研究概要

グルコース(ブドウ糖)は、真核生物にとって根幹的な炭素源であり、またエネルギー(ATP)源です。従って、効率的にグルコースを消費(取り込み・代謝)することが、エネルギー依存的な生理プロセスを進めるために重要となります。本研究では、低濃度のグルコースを効率的に利用するために必要となる遺伝子を網羅的に同定することを第一の目標としています。さらに、それら遺伝子産物の生理機能を同定し、「効率的グルコース利用に必要な」機能ネットワークを明らかにしたいと考えています。
研究はおおむね計画通りに進行しており、これまでに、低グルコース環境でのみ特異的に生育できなくなる分裂酵母変異体(Igs変異体)のスクリーニングおよび確認作業をほぼ完了し、約150の変異株を得ました。それらの変異株について、グルコースの利用速度を測定したところ、予想通り多くの変異体では、低濃度のグルコースを効率的に取り込めなくなっていることが分かりました。現在、それらの変異遺伝子の同定作業を進めていますが、A)タンパク質リン酸化シグナリング、(B)膜輸送経路、(C)ミトコンドリア機能、(D)細胞骨格制御、多様な細胞機能が効率的なグルコース利用に必要であることが明らかになりつつあります。特筆すべき事に、同定された遺伝子の多くは酵母からヒトまで進化的に保存されています。
なお、本研究での「低濃度グルコース」とは、ヒトにおける空腹時血糖値とほぼ同程度の0.4~1.0mg/mlを指しています。従って本研究の遂行によって、血糖値コントロールの分子メカニズムの一端が垣間見えるのではないかと期待しています。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] CENP-A reduction induces a p53-dependent cellular senescence response to protect cells from executing defective mitoses.2010

    • 著者名/発表者名
      Maehara K., Takahashi K, Saitoh S.
    • 雑誌名

      Molecular and Cellular Biology

      巻: 30 ページ: 2090-2104

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi