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2012 年度 実績報告書

ヒトのコーディング領域トリプレットリピートの進化的意義

研究課題

研究課題/領域番号 22770239
研究機関総合研究大学院大学

研究代表者

五條堀 淳  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (00506800)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードトリプレットリピート / 進化 / 機能的制約 / 不確定領域
研究概要

本研究では、脊椎動物ゲノム中のコーディング領域におけるアミノ酸リピートの進化的背景を明らかにする事を目的としている。このようなリピートはトリプレットリピート病と呼ばれるようなヒトの遺伝病の原因遺伝子に含まれ、リピートの異常な長さの変異が病気を起こす事が知られている。病気の原因となり得るような進化的に不利なリピートを獲得するに至った背景をダーウィン医学的な視点から本研究で明らかにしたい。今年度は昨年度までに同定した熱帯ツメガエルの203個のヒト相同遺伝子遺伝子の進化速度の解析と、トリプレットリピート病の原因遺伝子の1つであるAtaxin-1遺伝子の機能的な解析の一部を行った。熱帯ツメガエルのリピートを持つ遺伝子群について、ヒト-熱帯ツメガエル間の進化速度(非同義置換率÷同義置換率)を求めたところ、全ての遺伝子が負の自然選択が作用している状態で、リピートを持たない遺伝子と同じように機能的制約が強い事が分かった。また、リピートを作っているアミノ酸の種類によって進化速度が異なる事が同時に示された(ANOVA, p < 0.005)。Ataxin-1遺伝子の解析ではヒト遺伝子とマウス遺伝子の比較を行った。ヒトは"QQQQQQQQQQQ"というリピートを持つのに対して、マウスは相同な部分が"QQPQQPPPPQQ"という配列になっている。このリピートの組成の違いが、ヒトとマウスにおけるAtaxin-1遺伝子のPQBP-1タンパク質への結合能の違いを担っている可能性が示された。本研究の初年度で得られた成果から、ヒトのリピートはタンパク質の立体構造中で不確定領域になっており、マウスの相同な部分は不確定領域になっていない事が期待された。ヒトとマウスのAtaxin-1遺伝子のタンパク質の立体構造を予測したところ、不確定領域には差異がみられず、期待された結果とは反対の結果となった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Comparative Genetics of the Poly-Q Tract of Ataxin-1 and Its Binding Protein PQBP-12012

    • 著者名/発表者名
      Kurosaki, T., Gojobori, J., Ueda S.
    • 雑誌名

      Biochemical genetics

      巻: 50 ページ: 309-317

    • DOI

      10.1007/s10528-011-9473-1

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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