研究課題
【自家不和合・和合性に関する遺伝様式】自家和合性系統と自家不和合性系統を交配して得たF1に,さらに自家不和合性系統親を戻し交配することでBC1集団を得た.本年度はその集団を対象に自家交配を行い,自家不和合・和合性の遺伝様式を調査した.なお,自家交配によって朔果中に1粒以上成熟種子が含まれた個体を自家和合性とみなした.結果,計33個体中,自家不和合性個体が22個体,自家和合性個体11個体であり,自家不和合性:自家和合性が2:1の割合で出現した.【マイクロサテライトマーカーを用いた遺伝的多様性のおよび品種識別に関する調査】テッポウユリ2集団(屋久島集団(自家和合性個体:多い),石垣島集団(自家和合性個体:ごく僅か))を対象に,今年度新たに作成したマイクロサテライト10マーカーを用いてPCRによる多型判定を行い,両集団の遺伝的多様性を調査した.対立遺伝子座あたりのアリル数は平均3.2(屋久島集団)および10.3(石垣島集団),観察されたヘテロ接合度は0.245(屋久島集団)および0.732(石垣島集団)であった.本研究結果より,遺伝的多様性に関して屋久島集団は非常に低い一方,石垣島集団は高く維持されており,両集団は繁殖様式が異なることが示唆された.すなわち,屋久島集団は近親交配が生じている一方,石垣島集団はランダムな他殖によって維持されている可能性が考えられた.さらに,テッポウユリ園芸品種6品種を対象に同一マーカーで品種判別を試みたところ,いずれのマーカーでも2個以上の多型が得られ,マーカーを複数組み合わせることで品種を識別できた
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Applications in Plant Sciences
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