研究課題/領域番号 |
22780032
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
高山 範理 独立行政法人森林総合研究所, 森林管理研究領域, 主任研究員 (70353753)
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キーワード | 森林浴 / ストレスコーピング / 生活習慣病 / ストレス低減効果 |
研究概要 |
実際の森林環境にて調査をおこなった。調査地として、奈良県吉野町、大分県大分市など、4ヶ所の散策に適した平坦な森林環境を選択し、公募により男子大学生および大学院生、計48名を調査の参加者として依頼した。短期的・継続的なストレス低減効果については、前年度に準備した(1)プロフィール調査票、(2)POMS(以上、(1)、(2):ストレス低減効果調査票)を使って調べた。さらに、(3)生活習慣病予防、(4)レジリエンス、(5)ストレスコーピング、(6)QOL(以上、(3)~(6):コーピング指標調査票)を同一の被験者にあらかじめ実施して、ストレスコーピングの程度について調べた。 平成23年度は森林浴の短期的および継続的なストレス低減効果の分析を行ったところ、森林浴の前後で複数の心理的指標が改善されるなど、短期的および継続的な森林浴効果が明らかにされた。その成果の一部を平成23年度日本造園学会全国大会(11月14日・東京農業大学・口頭発表)にて学会発表を行った。 また、平成24年度以降は、短期的および継続的な心理的ストレス低減効果に着目し、各コーピング指標との関係について調べる予定である。この分析をおこなうことで、ストレス低減効果のさらなる高度発揮を可能とする、活用プログラムおよび空間整備の方略を提示することが可能になるだろう。最終的には、全国各地の森林セラピー基地または都市公園などにて、効率的な業務計画、規格制定への貢献に繋がるような知見を導くような成果を目指したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度までに予定通り実験が終了しており、現在分析をおこなう状態にある。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り短期的および継続的効果の分析を進め、結果から言及可能な範囲で高度発揮方策についての提言をおこなう。
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