研究課題/領域番号 |
22780058
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研究機関 | 独立行政法人農業環境技術研究所 |
研究代表者 |
高田 裕介 独立行政法人農業環境技術研究所, 農業環境インベントリーセンター, 任期付研究員 (70462512)
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キーワード | 水田土壌 / グライ層 / 環境資源インベントリ / 地理情報システム / 土地改良履歴 |
研究概要 |
水田土壌図が整備された70年代より土地改良等に伴う乾田化が進み、水田土壌の分類を決定付ける重要な特徴であるグライ層の深度が徐々に低下している。しかし、これまでの水田土壌図の更新は水田分布の変更のみを反映させただけであり、土壌分類の変化は反映されていない。そこで正確な土壌分類を反映した水田土壌図を作成するため、グライ層深度の低下を予測するモデルの開発が急務である。本研究では、地理情報システム(GIS)上で統合した土地改良履歴や土壌特性値をパラメータとして、(1)土地改良に伴うグライ層の深度の変化を予測するモデルの開発、(2)上記予測モデル用いて新たな水田土壌図の作図を試みる。H23年度は特にモデル作成のための統合型データベース(DB)の作成に注力した。 統合型DBの作成 茨城県、千葉県、新潟県および福井県において、昭和30年代に行われた土地改良施行地区土壌調査の成績書から水田土壌調査結果(約500地点)の断面記載および位置情報をDB化した。本DBにより土地改良前のグライ層の出現位置を推定することが可能となる。また、土壌環境基礎調査(定点調査)の結果から上記4県について、5年ごとのグライ層深度の変化、土地改良履歴、位置情報、土壌特性値情報をDB化した。本DBを今後解析することにより土地改良履歴などが及ぼすグライ層出現深度への影響を評価することが可能となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東日本大震災が発生した時期に行っていた現地調査のうち、調査地点の正確な位置情報の取得(電子基準点からの補正情報)が困難となった。
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今後の研究の推進方策 |
調査地点の正確な位置情報(電子基準点からの補正情報)を調査時に取得できるように通信機器等を導入した。
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