研究課題
これまでの成果より、6-デオキシ-D-プシコースの大量生産にある程度の目処がたった。本年度は、本研究の1つの目的である6-デオキシ-D-アロースの生産効率の向上を目指した。本反応は、L-ラムノースイソメラーゼを用いることで得られることが既にわかっているが、当研究室では同じ触媒を示すイソメラーゼでも3種の微生物由来の同酵素を有しており、最適な酵素を選択した結果、Pseudomonas stuzeri LL172株由来の同酵素が効率よく6-デオキシ-D-アロースを生産することがわかった。これまでに各希少デオキシアルドヘキソースのうちL体については反応性を全て調べたので、本年度はD体についても解析を進めた。6-デオキシ-L-グルコース、6-デオキシ-L-アロース、6-デオキシ-L-アルトロース、6-デオキシ-L-タロース、6-デオキシ-L-グロース、6-デオキシ-L-イドースが各基質から生じることがわかった。デオキシ希少糖を用いてスクリーニングした微生物について、昨年度に得た有望な2菌株についてデオキシ希少糖の代謝特性を解析した。まずBacillus sp. K44は、デオキシイズモリングからは予測できないルートでD-フシトールから6-デオキシ-D-フラクトースを生産することがわかった。この変換ルートの全容を解明できなかったが、D-フシトールから6-デオキシ-D-タガトースを経て6-デオキシ-D-フラクトースが生じていることがわかった。また未同定であるが根粒菌の1種.NN-6株はD-タガトース3-エピメラーゼ様の酵素を生産し、L-ラムニトールから複数のデオキシ希少糖を同時に生産することがわかった。いずれも今後の希少糖生産にとり重要な微生物を得たと言える。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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